2学期が始まってうかれて友達と7時過ぎまで遊んでいた私は
帰り道にとても懐かしい人を見つけた。


「…あれ?真太郎じゃん、久しぶり。」


声をかけると真太郎は少し驚いて後ろを振り向く。
そして街頭でうつされた私の姿を見降ろすと、
あの頃と変わらない真太郎がいた。


「あぁ、くるみか久しぶりなのだよ。」

本当に何も変わらない。
緑の髪の毛にメガネに長身に口癖に…
手にはおは朝のラッキーアイテムうさぎのぬいぐるみが握られているところも。

「真太郎は相変わらず変わってないねえ」

そう言うと、「余計なお世話なのだよ」と言われ先に歩いていく。
そういうところも変わらない。
いつも私の言うことは耳を傾けずに先々行ってしまう
幼い頃も、中学のときも、今も。

「…変わんない真太郎が好き」

言ってみたけど彼の背中にはやっぱり届いてない
ずっと届くようで届かなかった背中。
それは今も変わんなくて。

「…っ」

情けない。
涙が止まらない。
諦めては諦めきれなくて、どんなに高校が離れても
距離が遠くても私には真太郎が離れない。
どうしようもない想いはすっごく重たい。

「普通、家まで送るでしょ。こんなに暗いのに…そんなに嫌われてるのか…」

ちょっと笑ってみたけどまたすぐ涙で埋め尽くされた。




夢でもいいから
(振り返って私を呼んで)
(そして抱きしめてよ)



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