まだ青い空の色
2012/03/07 17:05

例えば未だ誰も頂点に到達したことのない山脈なんかがあったとして。

それがゲームやアニメ、漫画なら当然初めの到達者は主人公だというのがほぼ決められている。
沢山の猛者たちが挑んで駄目だったものは主人公が達しなくてはいけない。
そしてそこに巣食うボスを倒す。
その後、そこから戻って勇者だ英雄だ救世主だと騒がれる。

そしてあとで町長だとか長老なんかがこういうのだ。

「きっと倒されてた人も喜んでいるでしょう」

はたして本当にそうだろうか。
自分が倒すはずだった、自分が勇者になるはずだったのに。
それをはたして喜べるのだろうか。
それは単なる言い訳や美化に過ぎないのではないだろうか。

きっと誰かは誰かのために戦ったのだろう。
家族や友人、恋人を守るために。
そこにはどんな思いがあったのだろう。
ただ純粋に守りたかったのか、見直されたかったのか。

戦う理由は人それぞれだ。
邪推しすぎているかもしれない。
純粋な気持ちの人ばっかりだったのかもしれない。
けれど憶測で言ってはいけない。

「自分より強い奴が決まり事のように倒されて喜べる訳ない」

だってそれは、主人公とモブの格の差をそのまま示しているのだから。
comment (0)


prev | next


人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -