「ぎーん!ぎーん!」
「はいはい、今開けるよ」

「遅くなって悪かった、何とか間に合ったな」

12月31日
ふと時計を見れば短針は11を差していて、もう後一時間もすれば長かった1年が終わり、新しい1年が始まる。今年も色々あったな、なんて物思いに耽っていると玄関から近所迷惑も省みずに叫ぶ土方の声が聞こえ、軽く溜め息を吐き仕方無く迎えに行った俺の思考はその姿を瞳に映すと同時に一時停止した。

「この着物、歩きずらくて…」
「………………」

艶のある真っ黒な生地に咲き誇る真紅の花、帯は濃紫で、ケバい女が着れば一目で水商売の女と勘違いされてしまう様な派手な着物も土方が着れば妖艶に見えるのだから不思議だ。紅を指した真っ赤な艶のある唇に、同じく赤い目元、それはまるで情事の時を連想させる。髪は耳に掛けただけで、耳元には小さな簪が一つ差してあり、土方が動く度にシャラシャラと揺れて白い頬を掠める。

「…ぎん、……見惚れた?」

照れた様に笑いチラリと上目に俺を見やる。
悔しいが今回ばかりは反論のしようがない。その通りだからだ。


今日の電波はまた一段と美しい。









紅い花瓶、散る。










部屋に入った土方は居間に点いていたテレビから流れる紅白を見てがっくりと肩を落とした。

「あー…幸子、終わってる…」
「ああ…さっき終わったよ、もう直ぐ今年も終わるから」
「子供たちは?」
「今日はお妙んとこ」
「そうだよな…姫はじめなんて、教育上よくないもんな!」
「…何の話ですか?」
「……しないの?……折角、頑張って着物…着たのに……ぐす」
「それは……姫はじめする為に着てきたの?」
「……ん、だってしたかったんだろ?」
「はい?」
「こないだ…ぎんの部屋、チェックしてたら…新しいエロ本が出てきて、姫はじめ特集のとこ、よれよれだった……」
「……………」

チェックって何だチェックって。浮気か浮気のチェックなのか。毎週土方に死ぬほど絞り取られている俺にそんなことしている暇が有る訳無いのに。それにエロ本は男のロマンであって、決して抜くために買っている訳じゃない。大体右手のお世話になる前に土方が訪れるのだから抜いてる暇などない。姫はじめ特集のところがよれよれだったのだって、居間のソファーで寝転がって読んでいたら定春に舐め回されたからだ。

「もうお前は…俺の部屋チェックすんのは禁止な…まあ、その……着物は、似合ってるけど」
「だって…チェックしないと銀時の変態趣味に合わせてやれないだろ?そんな照れんなって…俺は引いたりしねぇから!」
「………………」

引いてるのはこっちだ。
ちょっと落ち込んでるのかと思いきや、流石にそこは電波である。もの凄いポジティブだ。

「てかお前、その着物どうしたの…?」
「近藤さんがくれた!銀時を驚かしてやれって」

つまり何だ、その着物は他の男からの貢ぎ物な訳か。確かに俺にそんなにいい着物を買ってやる程の財力は無いけど。いつも思うんだが、この電波は無駄にポジティブな癖に肝心なところが分かっていない気がする。

「……あっそ、まあ似合ってるからいいんじゃん?」
「ぎん?」
「…何?」
「あのな、これは近藤さんに頼まれて志村姉の着物選んでやったお礼で貰ったんだぞ…?」
「ふーん、そう」
「……怒ったのか?」
「いや、別に…?」

徐々に潤んでくる瞳、縋るように巻き付いてくる腕。
ちょっとした嫉妬心なんてもうとっくに吹き飛んでしまった。こいつの困った泣きそうな顔が可愛くて、ついつい素っ気ない態度を取ってしまう。

「…ひく、…ぎん、ぎん…ごめ、なさ…ごめんなさいぃ…ぅ…」
「はいはい、もう怒ってないから」
「…ふぇ……ほんと?……なんだ、そういうプレイだったのか?…びっくりさせんなよ…もう…」
「いや、プレイじゃないんだけど…まあいいや…、ほら…折角可愛い顔してるんだからこっち向きな」
「………ん」
「うん、可愛い」

顔を上げた土方の両頬を包み込む。へにゃっと笑った顔が妖艶な恰好とミスマッチで可愛くて堪らずに赤い唇に口付けた。

「んぅ!…ふ、ぁ…あ…まっ、て…ぎん、むぅ…」
「…何?…待てないんだけど?」
「…ん、違う…くちべに…ぁ、付いちゃう…」

赤い唇に貪る様に口付けたせいで俺の口の周りには土方の口紅がべったりとくっ付いてしまっている。

「じゃあ…舐めて?」
「……うん、……ふ、ちゅ…んぅ、」

ペロペロと俺の口の周りを舐める土方の帯を外す。パサリと音を起てて落ちた帯を視界の端に確認して胸元に手を差し入れた。

「…は、んうぅ…ふ、ぅ……んっんんっ!」
「ん、…?」

乳首をきゅっと摘みそのまま手を下に下ろすと布の感触は無く見知った肉の感触。土方の膝を割りソコを露わにすれば、既に期待から勃ち上がりぷくりと先走りを垂らすペニスとご対面した。

「…ゃ…そんなジッと…みないで…」
「何でノーパン?」
「ふぇ?…だって着物の時はノーパンだって…」
「誰に聞いたか大体想像つくけど…ノーパンでここまで来たんだ。土方のことだからそれだけで感じちゃったんじゃないの?もう濡れてるし」
「…あんっ…ちが…そんなこと、ないもん…」

見ているだけで完勃ちしたペニスを下から上へなぞればトプと溢れ出す先走り、どうやら図星らしい。

「…ふゃ…やぁ!…みみ…やだぁ…」

恥ずかしそうに逸らされた顔のせいでよく見える赤く染まった耳をじゅるじゅると音を起ててしゃぶればいやいやするように顔を振り、やがて観念したようにこっちを向いた顔にちゅっとキスをする。

「淫乱な子にはお仕置き」

そう言って落ちていた帯を拾うと、背中で纏めた両手を一纏めに縛る。

「…んゃ、なんで?…わるいこと、してない…」
「ノーパンで道歩いて感じちゃう変態ちゃんは悪い子だろ?でも今日は何も入れてきてないみたいだから、そこは褒めてあげる」

えらいえらいと頭を撫でれば今にも泣き出しそうな顔をしていた土方はきゅっと唇を噛んで涙を堪えた。

「ん、いいこ…我慢の出来る子は銀さん大好き」
「…ぅ、く…ほんと?」

まあ、お前が我慢出来ようが出来まいが大好きだけどね、なんてそんなことは悔しいから言ってやらない。

「うん、ほんと…馴らすよ?」
「……ん、……っあ…」

土方の先走りを掬いとりヒクつく後孔に中指を挿入する。受け入れることに慣れた身体は上手く力を抜きながら俺の指を一本、また一本とくわえ込んでいく。

「…はぁ…んっ…あぅ…」
「…ん、上手…土方、今何本入ってるか分かる?」
「や、ぅ…ぁ…わかんな、い…ぎん、も…さわって…!」
「何本入ってるか当てられたら触ってあげる」
「ふやぁ!…ゃ、くっん、…あ、よん…よん、ほん…!」
「おー、正解。じゃあご褒美ね…」

右手と左手の人差し指と中指がそれぞれ2本ずつ入っている土方の後孔から左手を抜き取り、期待に揺れて涎を垂らすペニスに近付ける。しかし俺は触ってやる振りをして土方の最も感じる場所、前立腺を埋まったままの右手で引っ掻いた。

「…んっ……きゃうぅぅ!」

両足を肩に担ぎ上げているせいでトプっと溢れ出す先走りは重力に従い黒や赤の布地にテラテラと光りながら染みを残す。

「…あ、…ひゃうっ!…ふうぅ、やぁ…ソコ、だめぇ…!」
「ココは気持ちいいって言ってるけど?」

トプトプと先走りを垂らす先端をピンと弾けば面白い位身体が跳ねた。

「……ひゃあぁぁあん!…ゃ、も…もっとぉ、さわって…おねが、い…ぎん…!」
「…はは…すげぇ眺め…えっちだなぁ、とーしろー…」

抱えていた足を下ろしても土方は自ら限界まで足を開いて強請ってくる。腰を浮かせ太股をひくひくと痙攣させ、爪先立ちになった足はピクピクと心許なく震えている。

「…やぁん!…えっちじゃ、ないもん…」
「えー?でもココ触るとさっきから物欲しそうにきゅっきゅって俺の指締め付けて離してくれないよ?」
「…ち、ちが…ふぇ…ぎんが、触ってくれないから…ぐす」
「だって俺、聞いて無いよ?」

えぐえぐと泣きながら腰を揺らす土方の耳元に唇をくっ付けてとびきりの声で囁いた。

「欲しいときには何て言うんだっけ?教えただろ?」

「……ッ…」

途端に悔しそうに、恥ずかしそうに歪む綺麗な顔。俺はその顔を見て満足する。普段何を言っても聞いて貰えない、否、聞いていない土方に唯一俺が優位に立てる瞬間だ。だからついつい苛めすぎてしまう。

「して欲しいことがある時はちゃんと言わなきゃね、このお口で」

噛み締めた紅い唇に傷が付かないように何度も撫で、緩んできたところで指を入れる。途端に逃げて縮こまった小さな舌を摘み、引っ張り出す。

「…あーあ、さっき口紅舐めたせいで真っ赤かだ…やーらし…」
「…んうぅ…ひゃはひて…ん、きゅ…ん、ちゅ…」

行き場を無くした赤い唾液が口角からだらだらと流れる。俺はそれを舐め尽くし、摘んだ舌をじゅるじゅるとしゃぶった。

「…ひゅ…ぅ…え、ふ…は……きゅ、るし…」

やがて土方の瞳が酸欠で濁りだしたのを確認し、舌を解放する。ずっと摘んでいた赤い舌は口の中に全てが収まることなくチロリと舌先がはみ出している。

「…は、ひゅ…ん…ぅう…」
「あれ…?なぁに土方、舌しゃぶられてイッちゃったんだ…?」
「……ッ…」

羞恥に逸らされる顔、流れる涙は重力に従い床に零れ落ちていった。
散々焦らしたペニスに触れようと指先で腹を伝えばそこには白濁の水溜まりが出来ていて、もう軽く頭を擡げ始めた先端からは絶えることなくトロトロと先走りが流れている。

「意地張るなって……疼いて仕方ないんだろ?」

「……ふ、ふえぇ…ひっく…ぎ、ぎんの…欲しい…!」

「俺のナニが欲しいの…?」
「…ッ…、ぎんの……ち、ちんこ……」
「俺のちんこが何?」
「…ぅく…いれて…っ!」
「どこに?」
「…おれ、の…ひっく、いやらしい…あな、にっ…」
「それで?」
「…ふぇっ…く…」

ボロボロと止めどなく溢れる涙が言葉を遮る。
可愛い、可愛い、もっと苛めたい。

「…グチャグチャに…してぇ…!」
「よーし、いい子」

頭を撫でてやれば更に堰を切ったように溢れ出す涙。俺は仰向けに寝転がりひくひくとしゃくりあげる土方をすっかり起立したペニスの上に乗せる。
ペトリと後孔に俺のペニスが当たり、土方の腰がもどかしげに揺れた。

「…ゃ…もぉ…ちょおだい…ね、ぎん…ちょおだい…」
「じゃあさっきのおねだり、もう一回言って?」

土方が腰を揺らす度に触れ合う接合部からくちゃくちゃと卑猥な音がする。

「あっ、あぁ…ぎん、の…ちんこ…ふ、おれの…い、いやらしい…あな、に…ちょおだ……ぐちゃぐちゃしてぇ……」
「良くできまし、た!」

ハラハラと涙を散らせ、羞恥に顔だけでなく身体中真っ赤にしながら言い終えたのを確認して俺は土方の震える腰を掴みグッと一気に突き入れた。

「…あ、…あうぅぅぅぅ!」

先程一度達していたおかげで勃ち上がったペニスから精液が噴き上げることは無かったが、それでもあと一突きでもしたら達してしまうだろうという程、土方のペニスは左右にぷるんぷるんと震えている。
だけどこのままイかせてしまえば俺の身が保たない。土方が絶頂に達する時のうねりと締め付けは絶品なのだ。しかも下から見る表情は有り得ない位妖艶でとてもじゃないが我慢出来そうに無い。
どうにかならないものかと辺りを見回し、目に入ったのは揺れる簪。俺は本能の赴くままにそれを抜き取り、トプトプと先走りを垂らす尿道に当てた。俺の手の行方を目で追っていた土方は自らのペニスの先端に簪が触れると、ビクリと身体を震わせ目を見開いた。

「やっ…やあぁ…やだ、ぎん……こわ、こわいぃ……」

つぷつぷと埋まっていく細い簪。
恐怖に染まった顔を見て、一気に入れてしまった方が楽だと判断した俺は細い簪を狭い尿道に突き刺した。

「…や、…ふぇ…ひっ!…ひきゃあぁぁぁあ!…あ、あぅ…いた、いたぁい…ひく…」
「ごめんな、すぐに気持ちよくしてやるから」

尿道から飛び出た簪の先端をくるくると回しながら、出し入れを繰り返す。抜けそうになるまで引き、そしてまた深く突き刺す。

「…あ、あっ…ん、ふぁん…」
「気持ちよくなってきた?」
「…んぅ、わかんない…むずむず、する…」

最初は痛みしか感じられなかった土方の表情は次第にとろけ始めゆらゆらと腰を振り出す。俺はそれを確認し、簪から手を離した。

「……ふぁ?」
「土方はこっちのが気持ちいでしょ?好きに動いていいよ」
「…あん!…ん、ぁ……」

尻を掴み催促すれば甘い声を上げて上下に腰を落とし始める。肩には本来の役目を果たさなくなった着物が申し訳程度に引っ掛かっていて、簪を外した髪はしっとりと汗に濡れパサパサと揺れている。

「…あ、あん…はあぁ!…ん、…」

ゆっくりゆっくりと腰を上げては落としを繰り返す土方の膝は、手が使えないせいもあってかガクガクと限界を訴えていて今にも崩れ落ちそうだ。俺は中のペニスをなんとか前立腺に擦り付けようと必死で腰を振る土方のツンと尖った乳首を悪戯に引っ掻いた。

「…ふぁ…あっ…んんっ…あ…、いや…いやぁ!………きゃはあぁぁぁあ!?」

乳首への刺激で力の抜けてしまった土方はガクンと膝を折り、奥まで一気に俺を受け入れた。
俺はその急激な内壁の締め付けに耐えきれず、白濁を奥深くに吐き出した。
いつもなら恐らく今の衝撃で達していただろう土方も自らのペニスに突き刺さる簪で射精することは叶わない。

「…や、やっ!…もぉイク、イクゥゥゥ!…ふえぇ…ひっ…イク、…イクのぉ、」

放出されない熱に土方は狂ったように腰を振った。
目は虚ろで何も映してはおらず、舌を突き出して唾液を零しながらイク、イクと譫言の様に呟きながら、ただガクガクと腰を振る。それに連動するように、行き場を失った熱を解放しようと簪の刺さったペニスはぐりんぐりんとまるで別の生き物の様に動いている。
土方が腰を振る度に俺の放った白濁がブクブクと泡をたてながら溢れ出てきて、その様に俺の馬鹿息子は驚愕の早さで復活した。

「ほら土方、イク時はおねだりだろ…?」

一回達したお陰で余裕の出来た俺はかなり調子に乗っていた。上でがむしゃらに腰を振る土方から電波らしさはこれっぽっちも感じられなくて、俺は束の間の幸せを噛みしめる。

「…あ、あぅ、も…やら、よぉ…たすけ、ぎん…」
「俺は土方の言った通りにしてあげるよ?」

「…も、らめぇ…おしりの中…ぐちゃぐちゃに…かき、まわして…!」
「うん、それで…?」

「…ちんちん…コシコシしてぇ…」
「うん、こう?」

ドロドロのペニスを握り上下に扱く。

「や、ちがぁ…なか…なか、コシコシして…!」
「ああ…もしかしてコレ?」

尿道から飛び出た簪の先端に手を掛け浅く出し入れしてやれば、犬みたいにブルッと身体を震わせコクコクと必死に頷いた。

「思いっきりコシコシして欲しい?」
「…ん…んん!…おねが…」
「じゃあ言えるよね?」

「んっ…はぁ…としの、いんらんな…ふたつの…あな、かきまわして…イかせてくださ…ふ!……ああああぁぁぁぁあ?!」

ぼたぼたと涙を零す土方が全てを言い終える前に俺は自分が我慢できずに腰を突き上げた。

「ひっやぁぁぁぁあ!…ぎん…ぎん!…ま…まえも…コシコシしてぇ…!」
「いーんらん。ほら、これで満足?」

ぐちゃぐちゃと泡立つ程に簪を上下に出し入れしてはくるくると掻き回す。

「…ひゃはあぁぁぁぁあ!…あっああ!どおしよ…ちんちん、きもちいよぉ…ふぇぇん…」

身体の上で跳ねる土方は極限まで背を反らして身体中をひくひくと痙攣させている。背を反らしているせいでペニスを俺に突き出すような形になってしまい悪循環だ。

「…はうぅぅぅぅうん…も、イク…イクイクゥゥゥゥ!」
「このままイッていいよ」
「…あっ…むりだよぉ…ふぇ…うっ…」
「試してみようか?」

堅くなった自らの亀頭で前立腺をグリグリと押しつぶし、尿道の簪は大きく円を書く様に掻き回す。

「…ひぅ!…やだやだやだぁ…!…あっやだ…ぁ、あっ!……ああああぁぁぁぁああ!」

ビクンッと大きく震えた後に小さな痙攣を何度も繰り返す。射精出来ないペニスはぶるんぶるんと赤黒く腫れて揺れていて、少し可哀想だった。

「や…やらぁっ!、あたってる…ソコ、あたってるぅ…」

前立腺に亀頭が触れたままだから身体中の震えが収まらないようだ。

「…も、らめ…きもちすぎて、ちんちん…ばくはつ…しちゃう、ふえぇ……ひく、ぅ」
「爆発はしないし、今抜いてあげるから…気持ちよくイかせてね」

簪に手を掛ければ解放の期待に腰が揺れる。くぷくぷと音を起てながら殊更ゆっくりと引き抜いていく。

「…ひっ…ひうぅぅぅう……」

後少しで全て抜けきる。とそう見せかけて俺は簪を一気に突き入れた。

「あ、あっ……え?うそ……きゃああああぁぁぁぁあん!」

高い声と仰け反る背と首に満足した俺は手にした簪を今度こそ本当に引き抜いた。

「…は、はぁ……ひいぃぃぃぃいいいい!……あっああああぁぁぁぁあ!…や、やらぁっ…とまらな…とまらな、よぉ…!」
「…ッく、ぁ…すげ…うねる…」

びゅくびゅくっと勢いよく飛び出した白濁。しかし、長い間堰止められていた白濁はだらだらと溢れ出てなかなか止まらない。
その間ずっと続くうねりと締め付けに俺は二度目の精液を土方の最奥に吐き出し、土方は長い絶頂の間、目を見開き身体中を痙攣させながら俺の腹と床に白濁の水溜まりを作り、やがて全て出し終えるとふっと身体を倒し意識を飛ばした。

「やべ、やりすぎたかな…」

あの後土方を風呂場に連れて行った俺は汚れた互いの身体を清潔に洗い、溜めてあった湯に土方を抱いて入っていた。

「……んっ…んぅ」
「あ、起きた?身体は痛いとこない?」
「………ちんこ、いたい…」
「あー……ごめん、今回は俺が悪かった。やりすぎましたすいません」

目を覚ました土方はペニスを襲ったずきずきとした痛みに眉を寄せ、ソコを両手で押さえ、拗ねたようにパシャパシャと水を蹴る。

「いいよーだ、俺は理解のある恋人だからな!お前みたいな変態な恋人の相手もしてやれなきゃいけないんだ!」
「……………」
「ぎんって俺のちんこ好きだよな。何がいいの?色?かたち?」
「……………」
「今日は一段と激しかったもんな!やっぱり姫はじめしたかったんだろ?」
「……………」
「……むうぅ……聞いてんのか?」

両手で掬ったお湯を後ろにいる俺へパシャリと掛けて唇を尖らせ、俺の肩に頭を預けると上目に睨む。
そんなことしても可愛いだけなのに。
俺は土方の機嫌を直す為に前髪を掻き上げ露わになった額にちゅっと口付けた。

「……むうぅ、俺…子供じゃない…」
「………ッくく…いきなりどしたの?」
「おでこじゃなくて口がいい…」
「だーめ、お前はコレでじゅーぶん」

そう言って今度は膨れた頬に口付ける。

「ちーがーうー…口がいい…」
「我慢しなさい」
「違うだろ銀時!唇にちゅうしたらお前が我慢出来なくなっちゃうからだろっ☆このこの〜、本当に俺のこと好きだな!」

「…………好きだよ」

「……へ?」

不意打ちの一言に下から見上げる瞳はいつも以上に見開かれキョトンとしている。

「ぎ、銀時!もう一回言って…?」
「いーや、こうゆうのは何回も言うもんじゃないの。たまに言うからありがたみがあるってもんでしょ?」
「うー……じゃあ聞こえなかったからもう一回…」
「却下」
「……………」

途端に唇を噛みしめて潤みだす瞳、ダムのように溢れて来た涙は堪える間も無く零れていった。

「泣くのは狡いだろ……」
「…ふぇ、狡いのは、お前…だ!ぎんは俺のこと大好きなくせに、俺ばっかり素直になって…」

「分かってんならいいじゃん」

「………ふぇ?」
「俺がお前のこと大好きだって、土方には伝わってるんだろっつってんの」
「……う、ん」
「だからもう泣くな」

後ろからぎゅっと抱きしめて首筋を撫で、ぷっくりと赤い唇にもちゅうっと吸い付いた。

あ、結局キスしちゃったな。

なんだかんだ言って俺は土方とするキスが大好きだったりする。ぷっくりとした唇はマシュマロみたいに柔らかくてしっとりしていてとても気持ちいい。

「ぎん、お尻に当たってる」
「………だから嫌だったんだよ。お前にちゅうすんの」

ゆるりと頭を擡げ始めた馬鹿息子がぷりぷりの尻に当たる感触に土方も気付いたらしい。

「……ふ、へへ…ぎん!…お前本当に俺のこと大好きだなっ!」

土方はニヤニヤと笑いながら先程とは違い今度は嬉しそうにパシャパシャと湯を蹴った。

「分かればいいんだよ」

腕の中の身体をより一層強く抱き締めれば体重を預けてくる。そして、お返しとばかりにちゅうっと可愛らしい音を起てて頬に口付けられた。

「ぎん!ぎんの大好きなちんこ…痛くてあんまり勃たないかもしれないけど、いい?」
「………………」

確かに勃起してしまった俺も悪いけど、俺は決して、誓ってちんこが好きな訳ではない。

「でもな、お尻は痛くない!しょうがないから性欲旺盛な銀時に付き合ってやるっ!」
「………………」

なんだかんだ言ってお前がえっちしたいだけなんだろうと思ったが、俺が暴走してしまったのは事実だし、今も言い訳の出来ない状態に陥っているせいで悔しいが全く反論できない。
変態に変態呼ばわりされる俺って……
何だかちょっと虚しくなった。変態で電波じゃなければ最高の恋人なのに。でも逆に変態で電波じゃなければ土方じゃない訳だ。ならば俺はこれからもこの変態電波を受け入れようと思う。

「ひーじかた?」
「ん?……やっぱりちんこも弄れないと駄目か?でもコレあと一日位は……」
「違げぇよ馬鹿!」
「じゃあ何だ?…安心しろ!お尻は大丈夫だから!」
「安心の意味が分からねぇよ!……あーもう…少し黙って聞け、いいな?」
「……はーい」
「俺たち大事なこと忘れてねえか?」
「え?」
「土方、」


「明けましておめでとう」

「……あ!…もう、銀ってばえっちに夢中で全然気付かないんだからー」
「……………」


「銀時、明けましておめでとうございます!」


「「今年もどうぞ宜しくお願いします」」


「今年もお前みたいな変態のそばにいてやれるのは俺くらいなんだぞ!」

その言葉、そっくりそのままバットで打ち返してやるよ。なんて、そう言う変わりに俺はニコニコと幸せそうに笑う電波ちゃんの赤い唇に口付けた。



end












紅い花瓶、散るには意味があったりします。

紅い花瓶→ちんこ
散る→精子

最低ですね^^








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