革命の風

最初はそよ風だった
弱々しい風だった


でもその風はすべての始まりとなりすべてを変えていった



その風に背を押され花たちは咲き始めた
明るい太陽の下で

泣き虫な花も
大きな花も
臆病な花も
お調子者の花も

小さな花も

みんな咲いた



でも俺は咲けなかった

そんなに明るい日向では
太陽の下では咲けなかった

まぶしかったんだよ



だから俺は月光の下に逃げ込んだ
太陽の光の届かないここなら自分を守っていられる気がして

そして俺は否定した
咲いた花たちも
始まりのそよ風も



それでも咲いた花たちは俺を否定しなかった
戻ってきて良いと笑ってくれた




ああ
風が吹いた



「ありがとう」



最初はそよ風だった
弱々しい風だった


でもその風はすべての始まりとなりすべてを変えていった

そう
これは革命の風




(俺も綺麗に咲けただろうか)
 

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南沢さん視点の転校話
なんだコレ
 

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