あとがき

長い間、いろんな期間をほいほい開けながら「幸福論」をつづってきました。
私自身にもいろんなことがあって、書き方や価値観が変化したり、その間にローさんが本誌に再登場して主役ばりに出ずっぱりになったりして、このお話を書き始めたときは本当に思いもよらなかったことづくしです。
正直二年後本誌の要素(コラさんのこととか)をどこかにいれるべきかとかも考えましたが、もう思い切って当初の予定通りにしてしまいました。今のローさんといささか食い違うところもあるかもしれないのが申し訳ないです。
私自身、そんな葛藤を抱いてきましたが、それでも完結まで書ききることができたのは、本当に応援してくださった方々のおかげです。もう続き書けないかな、と思った時も何度もあります。そんな私のお話に長い間お付き合いくださいまして、本当にありがとうございました。一気読みしてくださった方もここまでお読みくださり、ありがとうございます。本当に嬉しいです。

このお話を読んでいる時間が、あなたの幸せのほんの一部にでもなれたのだとしたら、私にとってこれほど幸せなことはありません。
ほんの一滴の現実と、ひとつまみの砂糖を零した夢物語にお付き合いくださりありがとうございました。

16/01/28 菊流


蛇足。
「幸福論」としての結末は、レイちゃんが仲間になったところで終わりです。これは最初から決めていました。
最後まで甘くならなかった二人ですみません。このあとひっつくかどうかは皆さんのご想像におまかせ……と、言い逃げしようと思ったのですが、私のメモに「ひっつくというか確実に落とされるよねこれ……」と書かれてあったとだけボソッと。ここまで本当にありがとうございました。

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