シズちゃん怖い | ナノ








それは静雄の一言から始まった

「てめぇはよ、結局のところなにが怖いんだよ」







刺さるような寒さが続く一月の下旬
来神高校にには暖房が各教室にはついてないが、昼休みに集まる生徒でだんだんと暖まっていく
しかし静雄は喧騒としている教室は好まないらしく、普段通りの屋上で昼食を食べていた
それには、これまたいつもの新羅、門田に臨也がついてきて
結局臨也のせいで静かには食べれないのだが
その中で静雄が臨也に問いただしたのだった

「怖いものぉ?俺がシズちゃんなんかに弱み教えるわけないじゃん」

高らかに笑いそして見下してくる臨也に静雄のイライラがつのる(それを押さえていられるのは、門田がストップをかけるからだ)

「どうしてまた静雄は臨也なんかにそんなこと聞くの?このあまのじゃくが素直に答えるわけないじゃない」
「だってよぉ…こいつの怖いもん分かったら、泣いて謝るまで脅してやる、と思ってよ」

新羅が問いただすと静雄は首をすぼめて長い睫毛を伏せる
一見可愛らしいが、言ってる内容は大変物騒だ
それを聞いた臨也は鼻で笑う

「泣いて謝るって…あはは、シズちゃんがいつもベッドでしてることじゃない」

新羅も門田も押し黙った
空気を読み、これ以上友人のプライベートを聞くことのないよう、目を伏せ、なにも聞かんと押し黙る
静雄はというと、一瞬臨也の言う意味が分からなかったが、みるみるうちに顔が茹で蛸のように真っ赤になる

「臨也!!てめぇぶざけんな!!俺がいつ泣いて謝るとか」
「えーこないだだって俺の下であんあん鳴いてたじゃない」
「ないてなっ「いいよ、俺の怖いもの教えてあげる」
「…は?」
「だーかーらー、シズちゃんに俺の怖いもの教えてあげるって」

本当か!?と目をキラキラさせて喜ぶ静雄に笑みが漏れる
この時点でわざわざ怖いものを教えるなんて、なにか裏があると、少し考えたら分かる話だ
しかし残念なことに静雄は馬鹿だった

「俺はね、シズちゃん、君が怖いんだよ」
「俺?」

ポカンとする静雄だったが、ふと新羅が気付く

「臨也、それ『饅頭こわい』じゃないのかい?」
「あは、ご名答」
「??」

頭の弱い静雄はただ首を傾げるだけだった




その日の夜、臨也はニコニコと静雄を見上げていた

「おい、なに笑ってんだよ」

静雄は夜臨也の家に忍び込み(合い鍵は渡されているので易々と入り込めるのだ)寝入ってる臨也にのしかったのだ
しかし、寝ていると思って臨也は起きており、静雄がのしかかるのを待ってましたとばかりで、ニコニコしていた

「なんで怖がんねーんだよ」
「えーだって起きたらシズちゃんが俺のこと襲おうとしてるんだよ?笑うしかないじゃん」

静雄は訝しげに首を傾げるだけだった
何故なら静雄が怖いという臨也に夜中奇襲をかけたら、もっと怖がるだろうと想定して、静雄は実行したというのに、臨也は怖がるそぶりどころが、ニコニコと笑っているのだから無理もない

「まったく、まさか今晩中に仕掛けてくるなんて、そういうところは怖いかな」
「は?なに言って、あっ」

クスクスと笑いながら、臨也は静雄の内股に手をはわす

「ばっなにしやがるっ、怖がりやがれ!!」
「無理言わないでよ、俺がシズちゃんなんて怖がるわけないじゃん」

起きたらシズちゃんがいるなんて、据え膳だよ
と、臨也の手は静雄のきわどいとことをなで上げる
太ももをわたって内股に、そして足の付け根にまで
静雄はじわじわっとはってくる快感に顔を真っ赤にして、声を抑えている
するといきなり臨也が起き上がり、上に乗っていた静雄がバランスをくずし、ベッドに背を任せてしまった

「形勢逆転だね」
「うるせっ、どけよっあ、ん」
「強がっちゃって…乳首気持ちいいんでしょ?」
「きもちよくなんか…んんっ」
今度は臨也が静雄に乗りかかる形になり、静雄の弱いところを責め立てる

「やぁっだめっ」
「だめじゃないよねー、シズちゃんから襲ってきたんだもん、こうなっても文句はいえないよね」
「あっ、いざ、ふぁっころ、すっ」
「俺の下でアンアン言ってるシズちゃんに殺されちゃうんだ、こわぁい☆」

静雄を揶揄しながらも臨也の手は静雄の後孔をいじり始める

「うわっもうぬれぬれじゃん、そんなに欲しかった?」
「ばかぁ、っあん、ちがっひゃあん」
「えーでもシズちゃんの後ろ指三本も入ったよ」

指をかき回すと、孔からぐちぐちと卑猥な音が聞こえる

「もっ…やだあ…ひっ臨也のちょうらい…」
「夜這いしたの謝ったらいーよ」
「あっふ、ごめっごめんなしゃ、よばぃしてごめんなしゃいっ」
「はい、よくできまちた」

舌の回らない静雄に幼児言葉で褒めた臨也は静雄にキスをしてから勢いよく自身を突き入れた

「ああぁぁぁっ」
「…っ、いれてイっちゃうとか、ほんと淫乱っ」
「ああぁっだめっふか、ひゃん」

結局静雄が泣いて謝っても臨也は静雄を可愛がるのを止めなかった






シズちゃん怖い










「臨也…結局のところ本当に怖いのなんだよ」
「んーシズちゃんからのキスが怖いなぁ」










お粗末でした
落語の饅頭こわいでした
わからない人がググればすぐに出てきますよ



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