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聖川と付き合いだして、一週間が経過した。

成り行きで神宮寺の方から告白をし、聖川も同様の思いを持っていると知った。


その後、同室であるが故に落ち着かない空気の中過ごしていた。

一週間経ち、ふと考える。

付き合うとは、どういうことだ?
神宮寺は自身の経験を振り返る。もちろん女性としか経験はないが、まず何度か食事に誘い、両思いであることを確認し合い、その後はベッドを……。


そこまで考えて、神宮寺は思考を振り切った。駄目だ、全く想像できない。そもそも、聖川には性的な匂いを感じない。

一緒に生活をしているのに、微塵もそんな素振りを見せないのだ。

神宮寺としては、寂しさに夜遊びに向かうほどスキンシップが好きな性格のため、後々はその、関係を進めたいと考えている。


想像もつかない段階からスタートというのは、初めてだが、とりあえず。

神宮寺は携帯を取り出し、行き付けのイタリアンの店を予約する。


まずは、デートだろう。

うっかり告白までと順番が逆になってしまったが、きっと一緒に恋人のようなことを経験すれば、そんな雰囲気になれるはずだ。


根拠のない考えだが、聖川に週末の予定を伝えに行く足取りは軽かった。







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