春 ]T



それと、俺が一番気になっていた女人禁制な理由は、この学園に通う奴らが皆超が付くほどの金持ちで、それを食い物に女が我先にとすり寄りハニートラップ的なあれがアハンウフンと多発するようで、それをよしとしない親がこの学園のような”隔離施設”に子供を放りこんで守っている、とのことらしい。


「へえー···ずいぶん大事にされてるんですね」
「いや、そうとも限らんぞ。実際この学園にも出来の悪いや素行の悪いヤツらが集められたクラスも存在する。」


それは詰まり、自分たちでは手に負えないからここに放り投げたってことなのだろうか。
···なんというか、そう考えると胸糞の悪い話だな。


「···あれ、ここのクラス分けって」
「ええと、クラスは主にABCDの四つで構成されてる。だいたい察しがついてたかもしれないが、Aはこの学園でも有数の金持ち、あとは···風紀の保護対象生徒。Bクラスは言わば普通の生徒。CはBより頭悪いやつ。で、Dが素行の悪さが目立つ生徒と、···あとは破壊的に頭が悪いやつ」
「ん···保護?対象?って何ですか?絶滅危惧種みたいな?」


俺が疑問に思ったその言葉を口にした途端、一瞬だけ、山田先生の顔が曇ったように見えた。
え、まじで絶滅危惧種かなんかのアレだったの?デリケートな部分触れちゃった系···?そうならば実に申し訳ない。


「あー···それを説明する前に、まずこの学園の特色について説明するな。」
「実はサバンナ···?」
「は?」
「あ、何でもないんで続けてください」

おっと失礼、声に出てたみたい。

「···これはまあ、全寮制男子校ならではの特色といった方がいいかもしれないが、所謂同性愛についての事だ。別にそれも一つの愛の形だろうし、その在り方についてとやかく言うつもりはない。だが、この学園は···そうだな、────レベルが違う」
「は、はあ···レベルとな···?」
「···もうわかってると思うが、ここは何故か破壊的に顔がいい奴が多い。そして、その中でも選りすぐりのイケメンや美丈夫たちにつけられるのが”親衛隊”という組織、まあ、ようはアイドルのファンクラブみたいなもんだ」


なんだ、それは。···羨ましい、羨ましすぎるぞイケメン共め!イケメンに生まれて遠巻きにチヤホヤされるだけじゃ飽き足らず、ファンクラブだって···?!クソー!!俺だってそういうの欲しいー!


「まったくけしからん」
「お、おう、そうだな」



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