04
ぼくは変な顔でいじけていたようで、花ちゃんはぼくを見てクスクス笑った
「ひろちゃん、腕組んでもいいよ」
花ちゃんがぼくに右腕を差し出した
「いいの?」
ぼくは、考えてたことが伝わったみたいで嬉しくなって、花ちゃんの腕にぎゅっと抱きついた
たくさんお洋服の並ぶショーウィンドウに写ったぼくと花ちゃんの姿はとても幸せそうだった
「ねぇ、花ちゃん」
「なぁに、ひろちゃん?」
ぼくより少し低い花ちゃんの背丈
「ぼく、今すごく幸せ」
ぼくを見上げる花ちゃんは天使みたいに微笑んでる
「はなも、すごく幸せ」
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