第4章 答えの中に
――――――
――――
暗い闇の中で雷鳴が轟く
その中で1人、嘲り笑う者がいた
金色の髪に、染み付く『朱』は、他人のモノか、自分のモノか
――――――
――――
『白狐の森』へ行く途中に軽く自己紹介をした
この白狐達は、『妖狐』という狐の妖怪で、四人は兄弟だという
長男は、紅い瞳を持つ『麓(ロック)』
長女は、桃色の瞳の『紅唖(クレア)』
次女は、蒼色の瞳の『流蘢(ルル)』
そして、次男は黄緑色の瞳を持つ『汀兎(ティト)』といった
彼等の話によると、梅流も彼等と深い関係にあるという
そうこうしている内に『白狐の森』へと辿り着いた
魔界にしては、非常に珍しく澄んだ空気で美しい森だった
「すごーい!綺麗〜!」
思わず梅流の顔が綻ぶ
「梅流、こっち!」
汀兎に呼ばれ、石造りで出来た祠の中に入って行く
そこで、梅流はふと気付いた
「琉紅は、入らないの?」
その問いに琉紅は困ったように笑いながら答えた
- 11 -
[*Prev] | [Next*]
*List*
Home