「・・・・・ッ!」
「ねぇねぇ、なんで赤と白ってこんなに相性が良いんだろうね?あはははははは」
「…さぁな…赤と白ってーと普通はめでたい配色なんだがな…」
「…ねぇ、幽助…いいこと教えてあげよっか?」
「あ"ぁ?」
裟羅はそう言うと彼から手を離した
幽助の腕を強引に掴んで引き起こす
「―――今、アンタの幼なじみの近くに何がいるか解る?」
桃色の瞳は、あたたかい色合いとは裏腹に氷のように凍てつく光を持っていた
幽助の表情が変わり、裟羅につかみかかる
「てめぇ…!!アイツに何しやがった!!?」
「別に?安心してよ、まだ手は出さない…から!!!」
ビリッと手に焼け付くような痺れるような痛みが伝わる
思わず裟羅から手を離した
指先が僅かに黒くなり、肉を焦がす匂いが鼻を突いた
「気安く触らないでくれる?」
「…っ!…おい、裟羅」
「なに?」
「俺は、お前が何をしたいのか、解らない」
裟羅の頬がぴくりと動いた
「お前は、…白狐の森を襲った日、俺の…“幽助のせいだ”って言ったな。“全ては幽助の責任だ”って」
「その様子だと、誰もアンタに何も教えてくれなかったようね」
「ああ。お前が俺を恨んでいるなら、俺のせいで誰かが傷ついているなら、その尻拭いは俺自身がしなきゃならないからな」
「その“誰か”に含まれているのは、あのお狐様達のこと?」
「――蔵馬達だけじゃねぇ。お前もだ」
幽助の瞳が真っ直ぐに裟羅を見据える
裟羅は僅かに俯くと、高い声で笑った
顔を上げ、右手を高く掲げる
幽助は思わず身構えた
「……幽助…アンタって本当に…馬鹿!!!!」
その直後、目映い閃光が辺りを包み込んだ―――――…
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