4話









さっきの波は何なのかと言いたくなるくらい陸の世界は静かだった


空は暁を帯びもうじき朝が来るのだと感じた





王子様は息をしていたが体が熱く私にはどうすることも出来ない…





「…王子様…」



私は王子様の頭を撫で歌を歌う




人魚の私には祈りを込めた歌を歌う事しか出来ないから…







「そこの方大丈夫ですか!?」



「!?」





声のした方を見るとお姫様らしき人が王子様を見つけ駆け寄ってきた




私は近くの岩影に体を潜ませた





「…こ、こは…?」




「酷い熱が出ているようですね…今は気にする必要はないです…さぁ、私の肩を使ってください 目の前にある城が私の城です」




「あぁ、助かった…ありがとう」













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