2話









私は海の下からこっそり王子を眺める



慌てて私を探している様子の王子 私を探しているのかと思うと鼓動が早まる



本当は顔を出して私はここにいると言いたい

とても気になっている、貴方をもっと知りたいと…




でも、私は人魚 そんなこと言える筈がない



そんな思いを抱えながら私を探しているであろう王子を見つめていた







その時





「!?」



「おい、どうなってんだ?」





急に降り出した強い雨と風


瞬間海は荒れ波は高くなる





「くっ…こんなに雨と風が強いんじゃ中に戻ることが出来ねぇ…」



吹き荒ぶ風に王子の乗っている船は大きく傾きそして…







「うぁぁぁぁぁ!!」



「あっ!王子様…!」





船の甲板から投げ出された王子を私は必死で追いかける



「っ…波に飲まれて…上手く追いかけられない…」








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