お互いシャワーを浴びて一息ついたところでブーンとモニターがつき、クソ親父とシルバさんがうつった。


『ハーイ!ロア!イルミ君!元気してるー?』

「てめ!クソ!はやく出せよ!もう喧嘩はしねぇ!」

『だーめ!二人にはもっともっと仲良くなってもらわなくちゃ』

キャピッと言う親父に苛立ちモニターを割りそうになるがここは我慢。


『あぁ、それと伝え忘れてたんだけどその手錠は特殊でね!えいっ』

親父がボタンを押すとジャラリと鎖が一気に短くなり長男と俺は引き寄せられる。
距離は30p程だ。



『夜は短くさせていただきまーーすっ!』

「はぁぁぁ!?!?」

『だってじゃないと別々にソファとかで寝そうなんだもん!』

「もん!じゃねぇぇ!今すぐ戻せ!」

『朝になったら戻してあげる!あ、ちなみに一緒に寝てなかったらずっと縮めたままにするからねーん!じゃあばいばい』

「ちょっとま!」


ブチッと切れたモニターに俺の血管は破裂寸前だ。
好き放題しやがって、絶対楽しんでやがる。


「…仕方ないね、一緒に寝るしかないよ」

「あー、そうみてぇだな…」

目眩のする頭を押さえベットに倒れこむ。反動で長男までも倒れてきた。
やべ、鎖縮んでるんだった。

俺の上に長男が覆いかぶさる形になったのでぞわりと鳥肌がたつ。


「わ、わり」

「いや別に、どうせ一緒に寝るしね」

「あぁっ、とりあえずよけてくれ」

「ハイハイ」


素直に退けた長男にホッと安心する。
何故か鳩尾あたりがヒヤッとした理由を、俺はわからない。


(こわい、だなんて)


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