![]() 鈍感チャンピオン **シャルナークside フィンがようやく自分が恋してることに気付いたらしい。 朝からうるさい。 俺の部屋と団長の部屋を行ったり来たり。 「シャル!団長が少しだけならこの仮宿にいることを延長してくれるってよ!」 嬉しそうにはしゃぐフィンを横目に思わず苦笑いが漏れる。 「そりゃ良かったね、って言いたいとこだけど、延長されたとこで何がかわるの?」 「あ?そりゃ、お前…その分シュリと会える」 バカだ。 本物のバカだ。 「あのね、フィン。確かに会えるかもしれないけどいつかは此処を離れるんだよ?ずっと此処にはいれない」 フィンの表情がピシリと固まる。 「早いうちに気持ち、伝えてきなよ。踏ん切りつくでしょ」 俺の言葉にフィンクスは「お、おー…」と言いながらフラフラと自分の部屋へ戻っていった。 さぁ、大悪党と一般人の女の子。 どうなるかね。 シャルナークは口角をあげて少しだけ明るい未来に思いを馳せた。 prev / next back ×
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