別れは唐突にやってくる



「フィン、春のゆりかごのプリンを買ってきてほしいんだが…、?、シャル、フィンクスはどうした」

久し振りに地下から出てきたクロロはいつもソファに寝っ転がってるフィンクスの姿がないことに首を傾げた。


「フィンなら今出掛けてるよ」
「フィンが?」
「団長が本の虫になってる間に面白いことがあったんだよ」

面白いこと?
クロロはシャルナークから事の全てを聞き思わず噴き出した。

「あのフィンがか…、事実は小説よりも奇よりとは本当だな」
「本人はまだ初恋だって気付いてないからね、LIKEの好きだって信じ込んでるんだから面倒さ」
「あいつは強化系だからな、それにしても鈍すぎというか…」

クロロは困ったなと言う表情をしながら顎に手を置いて考え込む。

「この仮宿を今月に出て行くんだが、あいつはどうするんだ?」
「あちゃー、それはちょっとマズイね、俺から後で伝えとくよ」

クロロにはそう言ったがシャルナークは内心あの頭が弱い友人にどのように説明しようか頭が痛くなった。


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