「ニホン行ってきたからお土産!」

そう言ってキルネンコに渡されたのはキモノと言うやつで。って言うか、ニホン?どんだけテリトリー増やす気だお前。

「向こうではヤクザって言うのかな?そこのボスに貰ってさー」
「うわー、高そうですね。本当に貰っちゃって良いんですか?」
「良いの良いの!それよりプーちゃん着てみてよ!」

キルネンコに緑の布地に金の蝶の刺繍が施された着物を渡されるとプーチンは「じゃあ着替えて来ますね」と言って自室へと入っていく。それにしても…。

「……あれ女物じゃなかったか」
「あ、バレた?」
「気付かないのはあいつくらいじゃないか」
「良いじゃん。絶対プーちゃん似合うと思うし!」

まあそれはそうかもしれないが…。あいつキモノの着方なんて知ってるのか?

「つーか、兄貴も着てみてよ。折角持ってきたんだからさ。あ、心配しなくてもそっちは男物だから!」
「………まあ、そうだな」

──数分後。

「これで良いんですかねー?」

扉の開く音と共に出てきたのは緑の着物に身を包んだプーチンだった。女物のそれは予想以上にプーチンに似合っていて。

「キモノって着るの難しいで……」
「プーちゃん可愛い───!!!!」
「キキキキキルネンコさんんん!!??」

そう、それはキルネンコが思わず抱き着いてしまうほどで。ぎゅーっ、と音が出そうな程強く抱き締められたプーチンは何事かと顔を赤らめ何か言いたげに口をパクパクと動かしていた。

「ああもう本当可愛いー!!」
「……何やってるんだお前は」

と、そこに低く艶のある声が響く。

「あ、キレネンコさ、…ん……」

思わず言葉を失った。声のする方に視線を向けるとそこには深い藍色の着物を着たキレネンコが居て。その似合いようが半端無い。プーチンとはまた違った意味で。

「へー意外に似合ってんね兄貴」
「取り敢えずお前はプーから離れろ」
「えー何で」
「見えん」
「あー…だったらまあ仕方無いか」

キルネンコから解放されたにもかかわらずプーチンは固まったまま動かない。

「…どうした」

キレネンコに頬を撫でられ、そこでやっとプーチンは意識を取り戻す。依然顔は赤いままだったが。

「は、いえ、なんでもないです、はい」
「喋り方おかしくなってるよプーちゃん」
「だだだだだってキレネンコさんがカッコよくて…なんか緊張、するって、言うか」
「……落ち着け」
「むぎゃっ!?いはいでふキエネンコはん!?」

頬を引っ張ってやると痛みで少し落ち着いたのか静かになった。大人しくなったところでじっ、とプーチンを見詰める。…確かに抱き着きたくなるのも分からなくもない。

「……似合ってる」

少し笑って額にキスを落とすとまた真っ赤になった。


つまりぼくはきみの虜
(プーちゃん林檎みたいで可愛いいい)
(だってキレネンコさんがカッコいいからあああ)
(…可愛い奴)

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カオスwキレ着物似合うだろうなうへへへと言う妄想が膨らみまして…はは、オチが見当たらない←



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