自分はきっと後にも先にも彼の相棒以外の何者にもなれはしないのだと思う。

「青だぞ」
「え?…ああ、うん。ごめん」
「……どうした?」

心配そうに覗き込む君。黒い瞳が綺麗だと思う。ずっと見詰めていたら自分の気持ちが溢れ出てしまいそうで運転するふりをして目を逸らした。

「何でもなーい。ちょっとぼーっとしてただけ」
「……事故るなよ」
「そこはまあ名ドライバーですから」
「自分で言うかよ」

ふん、と鼻で笑って君はまた頬杖をついて窓の外を見る。ボリスはどの角度から見ても綺麗だなーなんて。……駄目だ駄目だ。自分は彼にとっていい相棒で居るしかないのだから。知らせては、知られてはいけないのだ。好きだなんて気持ちを。

そう分かってるはずなのに。


息をするたび、好きになった
好きで好きでどうしようもなくなったのは何でかな。どうせ辛くなるのなら。好きな気持ちなんて消えてしまえば良いのにね。

‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
片想いって切なくないですか←
コプの方が自覚するの早かったと思う




「#ファンタジー」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -