愛してるなんて言ったらアイツはきっと笑うんだろうな。いや、絶対に笑う。だって本当自分でも笑っちゃうし。あんなに散々酷いことされたのにどうして好きになんかなったんだろう。構ってくれないと不安になったのはいつからだろう。元々独りは嫌いだったけどでも違うの。他の誰かじゃなくてアイツじゃないと駄目なんだよね。今度はまだ手が届くの。ねえゾーヤ、ジリヤ。今から人生最大の恥をかくね。 「好き…って言ったら、笑う?」 言っちゃった。あーあ、絶対絶対笑われる。なんか固まっちゃってるし。ふざけんな早く何か言え! 「え、ちょ、何」 …あれ?え、何これ、ちょっと待って待って。え、今、私、抱き締められてる? 「馬鹿だろ」 「は、…はあ!?」 「お前、そりゃ笑うに決まってんだろ。やっと手に入ったんだからさ」 「何……え?」 「あー、ヤバいわ」 「ちょ、痛い痛い痛い!!」 「痛いの好きだろ」 「好きじゃない!」 意外過ぎて私まで笑えてきた。これってつまりそういうことで良いんだよね? 恥かかなくて済んだって早く二人に報告したいな。 不器用な鍵といじわるな鍵穴 (俺の女になったからにはもうちょっと胸大きくさせてやるからな) (変な気遣い要らないから!) ‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐ ずっと書きたかった話だったので ← |