ボクはやっぱり僕で。でもボクが僕だということを認めてしまえばボクは居なくなってしまうわけで。 「ボクはいつから居たんだっけ」 『そりゃあ、あの時だろ』 「ううん、違う。ボクはずっと居たんだ」 そう、ボクはずっと居た。小さい頃からずっと。四歳の時、泥遊びをしていた時に地面の中から出て来たミミズをスコップで細かく刻んでバラバラにした。九歳の時、釣りで釣ったまだ生きている魚を包丁でめった刺しにした。十三歳の時、野良猫の足を一本ずつ手で折ってその次に首を絞めて窒息死させてから池に捨てた。思い返せばボクじゃない僕だって酷いことをしている。今挙げたのは全体の中のごく僅か。誰にも知られないようにこっそりと何かを壊したり殺したりするのが楽しかった。臆病な自分が自分の手で生きているものを死に至らしめるのがとても、とても楽しかった。人に手出ししなかったとは言えボクとしていることは何ら変わりない。 『じゃあオレを消すか?』 ボクを、消す?……そんなことしたら、 「これも全部、僕のせいになるんだよね…?」 『まあそうなるな。この世にフリッピーは一人になるんだし?』 目の前に倒れているたくさんの死体が全部僕のせいになってしまう?そんなの、嫌だ。僕は悪くない全部ボクがしたんだから。嫌だ。こんなに惨たらしく人を殺したいなんて僕が思ってるわけないじゃないか。全部全部全部ボクなんだよ。嫌だ嫌だ。僕は汚れたくなんか無いんだ! 『勝手な奴だよなぁ、お前って』 「………だって嫌なんだ」 『ま、良いけど。オレで居させてくれる間は存分に暴れられるし』 「…ねえ、ボクは居なくならない?」 『お前が必要とする限りはな』 「じゃあずっとずっとずっと一緒だ。僕がボクを要らなくなる日なんて来る筈が無いんだから」 『全っ然誇れねえ自信だな』 「僕は…ボクが居てくれれば良い。それで僕は」 僕を保つことが出来る。 ボクは僕だけどボクで居なくちゃいけないんだ。 (私であることの自由と責任と、恐怖) (でもね、逃げたっていつかは捕まる気がするの) ‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐ ふと思い付いて書きましたが意味不明すぎて← 明らかに狂ってるのとか好きです ← |