「…あーあ」

またやった。明日になれば元通りなんだろうけどなんとなく居心地が悪い気がするからやっぱりこの村の人間を殺すのは好きじゃなかった。見開かれたままの目を手で覆って閉ざす。一人一人をなるべく綺麗な死体に戻して並べた。

「(あと一人…か)」

血でカピカピになったいつもはサラサラの赤い髪。指を通しても途中でつかえて通らない。

「……………、、」
「……あ?」
「……ふ、…フリッ、ピ……?」

驚いた。まだ生きていたのかこの女。傷は相当深い筈…口がきけるなんて大した生命力だ。

「…生きてたのか」
「……ど、…して」
「は?」
「どうして…泣かない、の?」
「………何を」
「泣いても…良いんだ、よ、、………、」

事切れたかのように動かなくなったフレイキーの瞳から涙が伝った。何を言い出すかと思えば「助けて」でも「殺さないで」でもない。「何故泣かないのか」だと?逆にこっちが質問したい。どうして、どうして俺が泣かなくちゃならないんだ。俺はコイツらをこんなに無惨に殺したんだ。俺には泣く資格なんて無いっていうのに。でも、じゃあ。この頬を伝うのは何だろう?

『…フレイキーには隠し事出来ないね』
「………ふん」
『ごめん、泣いても良いかな?』
「…勝手にしろ」
『……素直じゃないね』

それから俺は涙腺が崩壊したかのように泣いた。次から次へと流れてくる。そしてオレも泣いた。少しだけ。本当に少しだけ。


君はそこに神の優しさを見た
彼女の言葉はオレ達にとって光同然だったのだ。

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フリフレが書きたくて



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