いつの間にか同じ背丈になっていた。呼び方だって「兄ちゃん」から「兄貴」に変わった。知らない間に成長していく弟に比べて俺は何が変わったんだろう。いつもくっついてきて鬱陶しいと思っていた時期もあった。だけど離れられなくなったのは俺の方で。居ないと不安で不安。それは兄弟愛と言うには軽い気もするし、所謂恋人間の愛と言うには重い気もする。 「リフ」 「何?」 「なーんにもー」 「何だそれ」 ペラペラと札の枚数を慣れた様子で数えるリフティ。全くもって立派になったものだ。盗みの作戦はほとんどリフティが考えてくれる。実行するのもほとんどリフティ。パッと見、リフティの方が兄貴に見えるんじゃねえかな。 「リフ、暇」 「暇、じゃねえよ。数えんの手伝え」 「えー」 「ガキか」 のっそりと寝転がっていたソファーから起き上がり、今度はリフの膝の上に寝転がる。乱雑に袋に詰め込まれている札を一枚一枚取り出す。百枚数えたら一束にして積み上げるのがリフの数え方だった。それに倣って頭の中で数を数えていく。 「たまには弟のお願いも聞いてやるかー…」 「なんで渋々なんだよ」 「地味なことは嫌いなんだよ」 「地味ってなぁ…兄貴、独り暮らし出来ねえだろ」 「リフが居てくれるから」 「……一生面倒見ろってか」 「そういうことだな」 「自立しろ」 「めんどい」 愛してあげる こんな時間が好き。 ‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐ ずっと書きたかった双子…! リフシフリフくらいが良いです^^ ← |