軍臆


ピーンポーン。

「はーい」

そして僕は扉を開けた瞬間固まった。

「ぁ、あのね、ギグとペチュと一緒にクッキー作って…その、フリッピーと食べたいなって……どうしたの鼻押さえて?」
「いや、ちょっと鼻づまり」

危ない危ない鼻血出るかと思った。だってポニーテールのフレイキーだよ?鼻血出ない方がおかしい…っていうか、こんなに可愛いフレイキーをここに来るまでに何人の男が見やがったんだ?後で殺す…!!

「大丈夫…?」
「全く問題無いよ!じゃあ一緒に食べよっか」
「うんっ!」

お邪魔しまーす、とリビングへ向かうフレイキー。僕の家にはもう何度も来ているから慣れた様子だ。……それにしても、後ろ姿が。

「エロい……」
「何か言った?」
「なーんにも?ちょっと待ってね、紅茶淹れるから」

うっかり声になって出てしまった。動揺もするさ。縛られた髪が歩く度に揺れて、チラチラと見え隠れする項なんてエロい事この上ないからね!僕の彼女がこんなに可愛くて良いのか。可愛いって罪だね。…今凄くニヤけていないか心配だ。ちゃんと淹れられたのかどうかも分からない紅茶を持ってキッチンを出ると、リビングのテーブルにはフレイキーが持ってきた小さな箱が置かれていて。フレイキーは落ち着かない様子で椅子に座っていた。

「開けてもいい?」
「う、うん…」

カップを渡して、箱のフタを開ける。中には渦巻き模様やら星形やら色々なクッキーがぎっしり詰まっていて。チョコチップクッキーもその中に混ざっていた。

「うわぁ、いっぱい作ったね」

一つ手に取って口の中に放り込む。噛むとクッキーの匂いが一層強くなって、甘過ぎなくてサクサクしっとり。うん、最高。いやまあフレイキーが作ったものなら例え炭でも最高なんだけどね。

「ど、うかな…?」

フレイキーは不安そうに僕のことを見詰めて。上目遣い、可愛いなあ。

「……美味しい」
「ほ、本当に…?」
「うん!僕の好きな味」
「……良かった」

途端に表情を崩したフレイキーはフリッピーの淹れた紅茶を一口飲んでほう、と息を吐いた。余程緊張していたのだろう。

「ありがとう、フレイキー」
「ううん。喜んでくれて良かった」

小首を傾げて笑うと髪が揺れてまた項が露になった。クッキーもだけど寧ろフレイキーを食べ…何を言ってるんだ僕は。でも正直、項にばかり目が行ってしまって会話の内容が全然頭に入って来ない。でもフレイキーが楽しそうだから良いか。

「……あ、無くなっちゃったねクッキー」
「え、あ」

いつの間にか紅茶もクッキーも空になってしまっていて。時計を見るとフレイキーが家に来てから二時間程経っていた。あっという間だったように感じる。

「…また作ってくれる?」
「え、あ、うん!」

ああまたそんなに頷いたりしたら項が…もう我慢しなくて良いですか?もし罰が与えられるなら甘んじて受けよう。だからもう自重しない…!

「フレイキー、こっち来て」
「へ?」
「良いから」

キョトンとした顔のままフレイキーはフリッピーの前に立つ。「なあに?」ってだから首傾げちゃ駄目だって…。

「フリ…ひゃあっ!?」

フレイキーの腰を引き寄せて膝の上に座らせる。顔のすぐ前に項があって吸い寄せられるように噛み付いた。くすぐったいと身を捩るフレイキーにお構い無く首筋から鎖骨にかけて堪能させてもらった。とりあえず満足。

「……ごめんね急に」
「い、良いよ…」
「そう?」
「…………あ、の、フリッピー?」
「ん?」
「…そ、その……ちゅー、は、してくれないの?」

何を言い出すかと思えば…そんな可愛いお願いなら大歓迎だよ!キスなんか何度もしているのに頬を赤くする彼女が愛しくて愛しくて。ああもう辛抱ならん。フリッピーはフレイキーを抱き抱えるとリビングの奥の部屋へと歩いていく。

「え、わ、フリッピー!?」
「ちゅーするのは良いんだけど…それだけじゃ僕我慢出来なくなっちゃうから。ベッド行こうか」
「え、」


何か言いたそうな唇を塞いだら後はもう僕のもの。




愛されて下さい
フレイキーなら本当に目に入れても痛くないと思うんだよね。



森代様、リクエストありがとうございました!
長い;変態さを求めすぎて何を書いてるのかよく…←え。ただの変態軍人生態記になってしまいました。っていうか、ヒいてないよフレ
気に入らなければ言ってください書き直します!




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