初めて彼女を見たときの印象。何て危なっかしい子なんだろうと直感的に思った。透き通るような白い肌に細い手足、無造作に垂らされた髪から見えるくすんだ紅い眼は虚ろで。無理に独りになろうとしているようでとても放っておくことなんて出来なくて。 「あのさ」 「……何」 小さくて高い声だった。ともすれば空気に掻き消されてしまいそうな程か細い声。 「お前のことなんて呼べば良い?」 「…何でも良い」 「ロウドフさんやゼニロフさんにはショケイって呼ばれてるよな。俺もそれで良い?」 「……うん」 「あ、俺のことはカンシュで良いからな」 「…分かった」 「…じゃあ、握手しようぜ」 握った手は酷く冷たくて。勝手にこの子の世話を焼くことを心に決めた。 駄目だ、心配すぎる。 それは君の温度、そして僕の温度 (……温かい手) ‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐ カンシュが勤め始めた頃 ショケイ、ロウとゼニ、カンシュの順で監獄で働いてる歴が長いというのが家の設定です^^ ← |