「うー……」

明日はフリッピーと初めて…その、デート…するのだけど……。

「(何、着て行けば良いんだろ……)」

何分初めてのことなのでどうすれば良いのか全く分からない。スカートを買ってみたは良いものの丈が短すぎたんじゃないかとか、髪洗った方が良いのかなとか。そんなことを考えている内にも時間は刻々と過ぎていく。いつの間にか外の景色も夕焼けで赤く色付き始めていて。

「うう…どうしよう……」

床に広げられた服を見詰め、唸ること数時間。迷いに迷っているフレイキーには救世主とも言える人物が。ピンポーン、と家のベルが鳴り飛び上がるフレイキー。急いで玄関へと向かい扉を開けるとそこには目の冴えるようなピンクの髪と落ち着いた藍色の髪が。

「やほー」
「ギグ!ペチュも…!」
「上がっても良いかしら?」
「え、あ、うん!今散らかってるけど……」
「良いよ良いよ!おっ邪魔しまーっす!!」
「ありがとうフレイキー」

ギグルスとペチュニアをリビングに通し紅茶を用意する。ティーパックで淹れた簡単なものだけど。

「こんなのしかないんだけど…」
「全然良いわよ。突然来たのは私達なんだから」
「ね、そんなことよりさ!」

身を乗り出して顔を近付けてくるギグ。何だろうヤケに楽しそうなんだけど…。

「な、何…?」
「明日フリッピーとデートって本当なの!?」
「へ?…………ぇ、ええええ!!??ど、…して、知っ、て……」

自分でも分かるくらいに顔が赤くなっていく。まさか突然そんな話が出てくるなんて。

「さっきフリッピーと会ったんだけどね…」
「フリッピーってばさー、もう面白いくらいの腑抜け様でー…痛!ちょっ、ペチュ!」
「フリッピーが教えてくれたのよ。明日フレイキーとデートだって」
「そ、…だったんだ……」
「それでフレ大丈夫かなーと思って様子見に来たの!案の定迷ってるっぽいし」

自室から溢れ出ている服を指差しにんまりと笑うギグルス。全てお見通し…と言ったところだろうか。

「……迷惑じゃなかったら手伝うわよ?」
「ぇ、…良、いの?」
「当たり前じゃない!さ、あんまり時間も無いしパパッとやっちゃお!」
「そうね。じゃあまずはその髪から何とかしましょうかフレイキー?」

それはそれは黒い笑顔で笑うペチュニア。潔癖症の彼女にはフレイキーのフケだらけの髪は我慢ならないのだろう。

「じゃあ私、服選んでおくからその間に」
「分かったわ。さ、フレイキー」
「ええ…怖「フレイキー?」
「……は、はい……」

それからの時間はあっという間に過ぎて。髪も艶掛かっているし、服は穿こうか迷っていたミニスカートに決まり、「化粧してあげるから明日の朝家に来なさい!」とギグルスに命じられ二人は帰っていった。ドタバタとした時間を過ごしたせいか一人になった今がとても静かに感じた。……ああ、本当にデートするんだなぁ…。今日はもう早く寝よう。寝られるか分からないけれど。

明日は良い一日なりますように。


B級ラブロマンス
(お、待た、せ……)
(いや全然待ってな…ぶふっ)
(フリッピー!?鼻血出てるよ!?)
(大丈夫だ問題ない。って言うか、可愛いいぃぃ)
(く、苦しぃ…)

‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
オチが酷い←またか
この頃から徐々に変態を展開させていけば良い
女の子女の子した話を書いてみようとして撃沈しました…




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