「ふうん、此処が君の家か」 いつの間にかストーカーにつけられていました。 「テメ…さっきの奴!」 しかもそのストーカーは先程俺が負けた…いや負けてない!あれはちょっと油断してただけだ!闘い疲れてやっと一休み出来ると家の鍵を開けようとした時だった。こいつが背後に現れたのは。キッ、と睨むと相手は肩を竦めて情けなく笑った。 「そんな怖い顔しないでくれる?」 「さっきまで殴り合ってた奴と仲良くする方がおかしいだろ」 「まあまあ……で、中入らないの?」 「テメエが居るから入れねえんだよ!んだよ、何か用か!?」 苛々する苛々する苛々する…!!どうもこいつは好きになれない。なんて言うか…同族嫌悪?みたいな。つーか、なんでこんなに俺と似てるんだよコイツ!! 「ああ…いや、大した事じゃないんだけど」 「だから何だって」 「君の家に住まわせて貰おうかと」 「なんだそんな事かよ……って、ふざけんなあああ!!!!」 似非ヒーローに殴り掛かるがひょいとかわされた。涼しい顔しやがって。 「いきなり殴るなんて礼儀がなってないなあ」 「知るか!つーか、お前ほんと帰れ!!」 「帰る場所が無いから此処に来ているんだよ頭使ったら?」 溜め息を吐くそいつの顔は心底呆れていて。なんで俺が呆れられなきゃならないんだ畜生…! 「お前にくれてやる部屋は無え」 「一緒で良いよ」 「絶対嫌だ!!」 「…君はヒーローなんだろ?だったら俺の事も救ってくれたって良いんじゃない?」 「自分の身は自分で守って下さい」 「……手厳しいなあ」 赤野郎はうーん、と唸って考え込む。ふん、どんな手段で来ようが絶対中に入れてやるものか! 「…じゃあ君は俺が此処で死んじゃっても良いんだ?」 「は?」 「俺が君が救えなかった人間第一号になっても良いんだ?」 「う……」 それはちょっと…嫌かもしれない。今まで救えなかった人なんて一人も居ないのに…しかも第一号がこいつになるなんてのは嫌だ。いやしかしここで折れたら凄く、凄く負けな気もするし……。 「………ぁぁああああああ面倒臭ええええ!!!!入れよ!!泊めてやりゃあ良いんだろ!!??」 「……さすが。ヒーロー君は優しいね」 渋々扉の鍵を開けドアノブに手を掛ける。 「……あ、お前名前何て言うんだよ」 「ん?ああ……スプレンドント」 「ふうん……スプレンディド」 「…宜しくね、ディド」 こうして半強制的に俺達は同棲することになりました。 遠慮って言葉を知ってるかい (いやー、広いねー) (勝手に人のモノに触るな!) ‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐ ドントが鏡に閉じ込められてた経緯とかも考えなくては… まだその辺りちゃんと考えていません; ← |