「フリッピィィィィお菓子いいいい!!!!」
「あ、ナッティー!また勝手に家入って…って、ああ僕のチョコチップクッキーがあああ!!」
「アヒャヒャヒャぜーんぶ食べちゃったー」

先程焼き上がったチョコチップクッキーと一緒に飲もうと思っていた紅茶を用意していると、ベルも鳴らさずに家に入ってきたナッティーにクッキーを全て食べられてしまった。僕の幸せが…!!ナッティーは口の周りにクッキーの食べかすを付けたままゲラゲラと笑っている。

「もう…ほらナッティー。口拭いて」
「うあー」

濡らしたタオルで口元を拭ってやる。ふるふると頭を振ったナッティーは家の中をぐるりと見回すとぷう、と頬を膨らませた。

「もーお菓子無いのー?」
「え?…うーん、無いなあ」
「えええええええ」
「そ、そんな顔しないでよナッティー」

ナッティーは心底、心底残念そうな顔をして。それはもう世界の終わりみたいな顔で。うう…そんな泣きそうな目で僕を見ないで。

「お菓子…お菓子いいい」
「ちょっ、ナッティー…」
「うう…お菓子…食べたいよおおぉ……」

ナッティーは床に踞ってぐずってしまった。ああもう全くしょうがないなあ!

「はあー……分かったよナッティー。今からクッキー焼いてあげるから」
「ほんと!!??」

目を輝かせてフリッピーを見上げるナッティー。…本当に目からキラキラしたものが出ているんじゃないかな。

「その代わり!出来上がるまで大人しく待つこと!分かった?」
「分かったああああフリッピー好きいいい」


…全く、困った子だなぁ。


騒がしい平穏
(許してしまう僕もどうかと思うけど)

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エマのリクで軍糖^^
こんなので良いのかな;




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