またやってしまった。抱き締めるために伸ばした腕はお前を傷付けるだけで。分からないんだ。俺は人の愛し方を知っている。だけどオレは人の殺し方しか知らない。人を疑うことしか知らないオレには誰かを愛するなんて出来ないのかもしれない。だけどそれでも。お前のことが好きなんだ。それだけは分かるんだ。でも殺してしまうんだ。ごめんな、怖がらせて。動かなくなったお前を抱き締めることは出来るのにな。…はは、泣くなんてらしくねえ。本当にお前だけなんだからな?オレが愛した人間は。涙、止まんねえ。責任取れよクソ。力一杯に力尽きたお前を抱き締めると背骨がバキバキと音を立てて折れた。ああやっぱりこんなんじゃ愛せねえや。なんでオレは俺なのに上手くいかねえんだろう。また明日になれば何もかも元通りなのかもしれねえけど。お前を殺した日がまた一日、もう一日と増えていくから。明日こそは、と。何度も何度も心に決めたんだけどさ。今日も失敗みたいだな。

あー…クソ。上手くいかねえなあ。


恋し貴女はいつも世界から消えていて
また明日、なんて。

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前のと対な感じで
両想いなのに上手くいかない二人




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