念願の靴も手に入れ、さあこれからどうしようかと言うときだった。

「あ、兄貴だ」

俺の双子の弟──キルネンコと再会したのは。

「え、あれ?キレネンコさんが二人??」

プーチンが隣でわたわた喚いている。…可愛い。

「可愛いねー、君。何、兄貴の連れ?うわ、有り得ねえー」

相変わらずよく口の動く奴だ。つーか、何プーに近付いてんだ離れろ。

「ちょ睨むなって。……それにしても、その服目立ちすぎだろ。とりあえず俺のアジト来る?」

確かにこんな全身縞々の二人組なんて目立ちすぎる。癪に障るがその方が安全だろう。俺はともかくプーは疲れてるだろうし。

「…悪い」
「良いってー。久し振りの再会だし?行こっかプーちゃん」
「え、は、はい」

キルネンコはずっとずーっとプーチンの腰に手を回している。いつの間にか自己紹介も終えたようだ。プーチンが他の男と仲良さげにしていてキレネンコが黙っている筈もなく。無理やりキルネンコからプーチンを引き寄せる。

「キ、キレネンコさ…」
「…プーに手ぇ出すな」

その言葉にキルネンコは目を丸くした。…まさかあの兄貴がスニーカー以外に興味を示すなんて思いもよらなかった。よっぽどこの子を気に入ってるみたいだ。七年も経てばキレネンコの様な人間も変わるらしい。

「はいはい。……げ、ミリツィアだ。早く行こーぜ、兄貴」

振り返るとプーチンは未だにキレネンコの腕の中で顔を真っ赤にさせていた。

「(あー…なるほど)」

何となくだけど兄貴がプーちゃんを気に入ってる理由が分かったかも。


朝が来て昼が来て夜が来る、不変なものはない
(これからは兄貴にたっぷり嫌がらせが出来そうだ)

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キルと再会
設定に書いてたのを文章化してみた感じです
キレキルは仲悪そうに見えて実はお互いの事よく分かってる…みたいな感じだと良い^^




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