今日も私達のボスはワガママです。 「ちょっ…私いつもピーマン嫌いって言ってんじゃん!馬鹿なの?馬鹿なのあんた。別の作れ馬鹿ー!」 「ズル…その辺にしてあげて。この子新入りなんだから」 「料理の腕は前の人より良いんだから。ね?」 「……えぇー…ピーマンー…」 「あ、の…俺別の作りますから。何が良いですか?」 「ほんと!?じゃあー……ニンジン!」 「ニンジン…ですね。分かりました」 「やったー!」 「…ごめんなさいねわざわざ」 「いえ…そもそも俺が悪かったんですし…」 失礼します、と言って新入りコックは厨房のある階へと戻っていった。つくづくどうしてこんなワガママなボスに部下達がついてくるのか謎で仕方がない。そう思う私達も彼女の部下の一人なのだけど。 「あーニンジン早く来ないかなー」 足をバタバタさせてソファーに寝転ぶズルゾロフはおよそ23歳の大人とは思えない。精神は子供のままのように思う。きっとそれが皆がついてくる理由なのだろう。 「「(…放っておけないわ)」」 要するに部下達は皆お人好し。 無駄な茶番こそ至高 (ニーンジーン、まーだっかなー) (何の歌よ) (ニンジンの歌!) (…楽しそうね) ‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐ 我が家の狡家はこんな感じです 美人姉妹は部下と言うか寧ろ保護者的なイメージです^^ ← |