「はーなーいー!」


最大限の声を出して名前を呼べば、その名前の人物はいつだって俺のところに来てくれる。


「田島っ!でけー声出してんじゃねーよ!」


少し顔を赤くして(羞恥心とかいうヤツらしい)怒ったようにやって来る。
なんだかんだ言ったって、ちゃんと来るんだ。


「ったく、なんだよ」
「呼んだだけ」
「は?」
「花井が見えたから、呼んだだけ!」
「っ、お前な…」
「へっへー」
「変なことすんなっ」
「いいだろ別にー」
「よくねーよ」


ムッとしながらため息をつく花井の耳、真っ赤だ。
やっぱり照れてるんだ。
花井はホント照れ屋だな!


「はーないっ」
「…何」
「はーなーいー」
「だから何」
「あーずーさっ!」
「…田島、いったい何がしてーんだお前は」


ちらっと俺を見てから目を反らした花井の声に怒った感じはない。

そりゃ、花井は本気で怒ったらスッゲー怖いけど。
こういう時は怒らない。
むしろ嬉しいハズだって阿部と水谷が言ってた。


『花井はね、なんだかんだ言って田島に呼ばれると嬉しそうだよ』
『口元がニヤけてるのを隠し切れてねーしな』


だから、懲りずに何回も花井の名前を呼ぶんだ。
俺の気持ちがスゲー伝わるように。

花井が嬉しいなら、俺はその何倍も嬉しいんだ!


「花井、好き!」
「なっ!?」
「好き好き大好き!」
「た、田島お前急に何言い出してんだよ…!」
「俺の気持ち!!」
「…〜っ、そんなん知ってるっつーの、このバカ!」
「!」





エンドレスール

(何度だって足りない)
(伝われ、俺の)





「っ、花井愛してる〜!」
「だあぁっ、いきなり抱きついてくんな!」


「空気読めバカップル」
「田島、くん いいなっ」
「いーずみっ、俺も抱き締めてあげ「死ね」
「…ひどい」



―――――
ここは九組でした(笑←
わたしが書く田島はどうも好き好き言い過ぎだ…
こんな花田はいかがでしょうかっ(ω;)←



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