「おっしゃー次ー!」
「ちょっと俺、着替え「王様、だーれっ!!」
「待「あ、俺だ」
「はい、命令」
「じゃあなー…」
「(俺、総無視かよ!)」
「4番と2番でカップルごっこってことで…あ、花井はそのままでいろよ(にっこり)」
「な!?」





(4:沖)彼氏と(2:栄口)彼女で恋人同士の甘い語り合い





「…(泣いていいか、俺泣いてもいいか)」
「え、カップルごっこって…いったい何」
「お、沖2番なのか」
「4番は俺だよ」
「さ、栄口っ!?ダメだよ俺以外の人とカップルだなん「黙っとけクソレ」


ぎゃいぎゃいと騒ぎだした水谷に阿部のパンチが炸裂しました。


「カップルごっこって何すればいいの?」
「なんかカップルっぽい甘い会話?とかすればいいんじゃねーの?」
「ハードル高っ」
「沖が男役で栄口が女役、普段自分の恋人との会話思い出してみろよ」
「えぇ〜?」
「なんか恥ずかしい…」


沖は恥ずかしいらしく少し顔が真っ赤です。
それを見てちょっぴり巣山が頬を染めています。(かわいいんですね、えぇわかります)

まぁやらないという選択肢はないので、沖と栄口は会話を始めるようです。


「あ、えっと〜…」
「…一利ってば何照れちゃってんのさ〜」
「え、ふわっ!?な、何言ってんの栄口!」
「やだ、勇人って呼んでって言った」
「わ…ご、ごめん、…ゆ、勇人…でいい?」
「うん、合格!」
「(おぉ、栄口が思いの外ノリノリだぞ)」
「(俺あんまり勇人って呼ばないのにぃ〜!)」


栄口がノリノリです。
…もしかして、さっきの水谷にまだ怒っているんでしょうか。


「(す、巣山っていつも俺に何話してたっけ…)」
「ね、一利」
「え?な、なに?」
「俺のこと…好き?」
「…好きだよ?」
「俺は、一利のためならなんだってできるくらい好きだよ?」
「(うわ、殺し文句)」
「(栄口すげーこと言ってんなー)」
「(沖くん、顔赤い!)」
「あ、ありがと…」
「一利からもなんか話してよー」
「(えっと、えっと…!たしか前に巣山に言われたのは…っ)」
「一利ってばー」
「…俺の、決心、聞いてもらってもいい、かな」
「…!」
「うん、いいよ」


おや、沖は巣山が言ってくれたことを話すようです。
巣山が尋常じゃなく焦りだしました。


「俺、勇人が泣いてたりするのは…嫌だから」
「ん」
「勇人が笑っていられるように、ずっと隣にいる」
「…」
「たとえ何があっても、俺は勇人のこと、ずっとずーっと好きでいるから」
「…一利」
「だから、その…勇人のこと、ちゃんと支えられるように強くなるから」
「…わっ」
「苦しいときは、俺のそばにいてね?こうやって、抱き締めてあげるから」


ぎゅ、っと沖が優しく栄口を抱き締めました。

………。


「う、わーっ!」
「すっげー巣山ってばいつもこんなこと沖に言ってんのかよ!」
「ばっ、違っ…!そんときはたまたま沖が落ち込んでたから…!」
「ひゅーひゅー」
「茶化すなよ阿部!」
「(やっぱり言わない方がよかったかな…うわぁ、恥ずかしいっ)」
「…もう、俺、沖か巣山と付き合おうか」
「「栄口!?」」


巣山と沖のラブラブっぷりを見せつけられてしまったらーぜ。
それを見た栄口はとんでもないことを口走りました。

なんだか、ちょっぴり拗ねているようですね。


「ちょっ、と!栄口、何言ってんのぉ!?」
「…巣山はすっごい優しいし沖はかわいいし」
「「…」」
「水谷と違って巣山はちゃんと沖のこと考えてるし、それに」
「…なにそれ」


でも水谷はここで黙ってる子じゃありませんよ。

あれ、修羅場…?


「俺が、栄口を大事に思ってないって言うの…?」
「…そういうわけじゃ」
「一緒だよ!」
「…っ、だって!」
「だって、なに」
「…水谷は、誰にでも抱きついたり、好きって言ったり、するじゃん…!」
「…」
「それが恋愛感情じゃないくらい、わかってる、けどさぁ…っ」
「栄口…」
「不安にならないわけ、ないじゃんか…っ!」
「…!」
「わかれ、ばか…!」
「…ごめん、栄口」
「〜っ」


どうやら、栄口は不安だったようです。


「好き、好きだよ、栄口が好き、誰よりも好き、世界で一番大事」
「〜っ、みずたに…」
「不安にさせちゃって、ごめんね…?」
「……俺も、言い過ぎちゃって、ごめん…」
「栄口は悪くないよ、悪いのは俺だもん」
「水谷…、俺、水谷のそういうところ大好き」
「もう、照れるよ〜」
「へへ…」


なんとかこの場は丸く納まったようですね。
無事、いちゃいちゃし始めました。

めでたしめでたし…


「じゃねーだろ」
「あぁ、ホントにな」
「めずらしく意見があったな、阿部」
「泉、わかるよな」
「あぁ、なんつー茶番だ」
「普段空気を読む栄口が自分の世界に入ると、とんでもないバカップルだな」
「いつにもましてクソレがうざいな」


「…巣山、ごめんね?勝手に…その……」
「いや、思ってんのはホントだし…嘘じゃねーから、いいよ別に」
「うん、ありがと…」
「…」
「…」
「…なんか、照れんな」
「う、うんっ…」


「「…」」
「巣山と沖もけっこーバカップルなんだなー!」
「知らなかった…」
「ここもかよ…」
「俺を放置しないでくれ」
「花井…くっ」
「は、浜田さん…っ」


結論、バカップルはすぐそばにいるものなのです。
気付かないうちに、実は自分もバカップル。



―――――
うわぁ…←なんなんだ
ちょっと水谷の扱いがひどかったから、こう、光を浴びせたかった!笑
長くなったけど、巣沖初めて書いたなぁ(゚◇゚*)



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