目が合うと、必ずにっと笑ってくれる。
手が触れ合えば、自然にしっかり繋いでくれる。
不安になれば、大丈夫と抱き締めてくれる。


「ツナ、好きだよ」


そして俺を、こんな俺を、好きだと言ってくれる。

嬉しい、嬉しい嬉しい。
だって俺も、山本のことが大好きだから。
誰よりも何よりも。

だから…だからだから、


「俺も山本のこと好き(…だから、ごめんね)」


いつからだろう。
山本の笑顔を見る度に、罪悪感で胸が押し潰されるようになったのは。

いつからだろう。
愛しさと苦しさが、混ざり始めたのは。

いつからだろう。
山本に、嘘を重ねるようになったのは。


もし俺がマフィアの十代目なんかじゃなかったら。
女の子だったら。
友達のままだったら。

たとえこの感情がなくなったとしても、山本が幸せになれた。


ごめん、ごめんね。
好きになって、ごめん。





るしめないで

(君の未来を奪ったこの心も身体も)
(いっそ消えてしまえ)





笑わないで、…優しくしないで。
お願いだから、俺のことなんか嫌いになって。

だって俺は、山本を嫌いになんてなれないんだよ。



―――――
山本はツナについていくことを後悔しなくても、ツナはすごく苦しむんだ。



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