一緒にいるのがつらかった。

だけどそばにいないとそれもつらかった。不安だった。


いつのまにか目で追っていて、誰かがツナに触ると胸がぐぐぐって苦しくなった。

見てらんなくなって目をそらした。

でも結局はまた目で追って。


ツナに触んなツナに触んなってそればっかり考えて、でもなんだかんだで頼られるツナを誇らしくも思った。


一緒にいると楽しい。
だけどツナがオレの知らない話をすると苦しくなった。

なぁお前はどこで誰にむかってどんなふうに笑ったの?

そう考えて胸がまたぐぐぐってなる。



もういっつもツナのこと考えて、喜んだり悲しくなったり幸せになったり寂しくなったり嬉しくなったり苦しかったり。

もうわけわかんなくてぐちゃぐちゃだ。

なあオレどうしたらいい?



「…俺もいっしょだよ。」


ある日、もう我慢が出来なくなって頭のもやもやをツナにぶつけた。

なぁどうしたらいい
ツナは最高の親友なのに、
親友のはずなのに
ツナといると辛いときがある
悲しいときがある
ツナが悪いわけじゃねえのに、

なぁ、どうしたらいい?


するとツナは少し目をふせて、俺もだよ、と返した。



「山本のこと、嫌いじゃないのに嫌いになりそうなときがある」
「………。」
「でも、絶対に嫌いにはなれないんだ。」
「…うん。」


なんだか自分が自分でなくなるような感覚。
知らない自分が急に出てきて、なかをバタバタ暴れまわる。

やっといなくなったと思っても、存在を確認しちゃったもんだからまた急に暴れだしたりする。



「…こんなの、俺イヤなんだけどな、」
「…ツナ…」


なぁ、オレたち、もしかしたら無理して一緒にいたのかな。
無理したシワよせが今きちまったのかな。

でもツナと一緒にいて幸せになるのは確かなんだ。
肩組んだりして、落ち着くんだ。
笑った顔みると、オレまで嬉しくなるんだ。



頭は良くないけど、優しいツナ。
人を守る力があって、実際に一番守られたのはオレだ。

そんなツナを、嫌いになりたくねえよ。
嫌いになる前に、関係を終わらせよう。


だからツナ、オレたち、



「…友達やめるなんて言うなよ、」
「!…言わねえよ。」
「うん。」


そのとき、オレは何回目か分からない嘘をついた(ここ最近、ツナには嘘をついてばっかだ)(ぐぐぐってなって、心配されて、なんでもねーよ、て)(そんなんもいやだった)

(でも、)

でも、ツナが友達をやめないって言うならオレだってそうだ(ホントは友達やめたくない)(ずっと一緒にいたい)
ツナが辛くてもオレといたいっていうなら、オレはずっとお前の隣にいるから(隣に、いさせて、)



「俺たち、ずっと友達だ。」


その言葉に何か違和感を感じたのは確かだけれど
オレはただただ、うん、と頷いた。

それが、今のオレたちをつなぐ唯一のものだから。



*行方知れずの二人*


なぁオレたちどこへ行けばいいの


―――――
むっきゃあぁ(゚◇゚*)!←
素敵すぐる山ツナ…!
ハイオクさんに書いていただきました。
山→←ツナでお互い気付かない切ない話…
ホント、泣きそうだ←
憧れますっ、こんな話が書けるように精進せねば…

ハイオクさん、
この度は素敵な話ありがとうございました!
相互リンク感謝です!



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