『絶対俺のこと好きにならせてやるからな!』


そう宣言されたのは、つい最近のことだったような気がする。





「は、な、いー!」
「うわっ!?」


どしん、と身体に重い衝撃が走る。
いつものこと、だ。


「…田島重い、離れろ」
「やだ」
「やだじゃねーだろ」
「だって俺、花井の背中好きなんだもん」


飄々と答えた言葉に、顔がカッと赤くなる。
田島が背中に抱き付いていてホントよかった。

そうじゃなかったら、この顔を見られてしまった。


「な、花井」
「…なに」
「花井の心臓、すっげードキドキしてんだけど」
「…!」
「俺にドキドキしてる?」
「…ちっげーよ、びっくりしただけだ」


なんて、嘘だ。
ホントは、触れる部分からじわじわ熱くなって。
心臓がどんどん高鳴る。

田島が好きだ。
そう、わかってしまう。


「ちぇ、つまんねーの!」


田島はそう言うと、不貞腐れたように俺から離れていった。

…あっぶねー。
バレるかと思った。

いや、バレてもいいんだけど、俺のプライドが許さねーっていうか。


つい最近、俺は田島に好きだと言われた。
もちろん返事は、ノー。

だって、俺も田島も男じゃねーか。
ありえねーだろ。
そう思って断ったのに、田島は、俺が田島を好きになると宣言しやがった。

それからは、毎日のように熱烈アプローチ。
抱き付くとか激しいスキンシップはもちろんのこと。

そして必ず、俺が好きだと言った。

そりゃ、男だよ。
俺も、田島も。
だけど、こうも毎日好きだと言われていたら、嫌でも意識してしまう。

触れられるのが、あまりにも当たり前になって。
たまに、抱き付かない日は少し寂しくなって。
田島が笑ってるのが、なんだか嬉しくて。
俺の名前を呼んでくれるのは、もっと嬉しくて。

もちろん、ライバルとして憧れていた部分も、悔しい部分もあったはずだ。
今だって、そう。

そのはずなのに、田島で一喜一憂してる俺がいる。

まんまと田島にしてやられたわけだ。
悔しいけど、そうだ。

田島を見ると、抱き締めたいとかキスしたいとか思う俺は、もう田島でいっぱいなんだ。





イブ!

(どうしよう)
(君に、溺れちゃってもいいですか)





あー、くそっ!
好きになる、なんて。

田島の言うとおりになるなんて!ありえねー!!


「花井?」
「あ?」
「好きだっ!」
「〜っ!」


ホントありえねーって!

頼むからこれ以上、お前のこと好きにならせんな!



―――――
はわわわわΣ(゚Д゚)
なんじゃこりゃああぁっ←
花田か、ホントにこれは花田なのか!!汗
…すみません
こんなんですが陽世さまに捧げます∩^ω^∩
二万打もおめでとうございます!



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