「よし、次〜」
「あ、俺王様だ」
「栄口?」
「(栄口ならきっと安心だな…、うん)」
「じゃあお腹減ったから5番と6番で買い出し!手繋いでね」
「「手!?」」





(5:巣山)と(6:田島)で手を繋いで買い物





「あ!俺6番〜」
「た、田島っ!?」
「5番は俺だ」
「え、巣山!?」
「よし、じゃあ巣山行ってこよーぜー」
「あぁそうだな、みんな何食いてーの?」
「お、俺肉まん!」
「肉まんもう一個」
「適当になんかお菓子買ってきてよ〜」
「わかった」
「え、ちょっ、待っ!」
「手…手をって!」


当たった二人は平然と、だけどその恋人たちが慌てています。


「行くぞー!」
「急いで行けよー」
「早く帰って来いよ」
「だからちょっ!」
「ま、待ってってば!」


ばたんと勢いよく部屋のドアが閉まると、聞こえてきた盛大なため息。


「はぁ…」
「巣山と田島、って珍しい組み合わせだな」
「二人とも普通に手繋いで行ったしなー」
「…?花井と沖、なんか元気なくね?」
「ったりめーだろ!」
「ななな、なんで手なんか繋いで買い物に…っ!」
「まぁまぁ」
「まぁまぁじゃねーよ、栄口!なんつー命令だよ!」


栄口に詰め寄る花井と沖。
相当焦ってます。


「つーか本人たち気にしてなかったじゃん」
「お前らが気にしてどーすんだよ」
「っ、だって…」
「ここでどうこう言ってもしょーがねぇだろ、帰ってくんの待とーぜ」
「…わかったよ」
「うぅ…巣山、早く帰ってきてよー…」


数十分後…


「たっだいまー!」
「…ただいま」
「お、おせーよ田島!」
「す…巣山?」


無事に買い物を終え帰ってきた巣山と田島。
田島は元気…巣山の様子がおかしいです。


「いつまで手繋いでんだ」
「お…悪い悪い」
「なんだ花井、ヤキモチやいたのかー?」
「ばっ、ちっげぇよ!」
「えーやけよー!」
「巣山…なんかすごく疲れた顔してるよ?」
「…たかが買い物で疲れるとは思わなかったんだよ」


ため息をつく巣山は見るからに疲れています。


「ん、買ってきたやつ」
「おーさんきゅー」
「巣山、く ん、なんかあった の?」
「…田島が、な」
「巣山…わり、田島がなんか迷惑かけたか?」
「えー、別に俺なんもしてねーよ?」
「どうなの巣山?」


ふぅ、と息を吐いて話し始める巣山。


「コンビニについた途端あれもほしいこれもほしい、手繋いでるもんだから引っ張られるわ、エロ本立ち読みしようとするわ、仕舞いには…」
「仕舞いには?」
「…コ」
「「コ?」」
「…その、避妊具、を」
「はあぁ!?」
「買おうとしたのか!?」
「…あぁ」
「そーだ!俺買おうとしたのに巣山が止めっから」
「ったりめーだ!」
「えー」
「お前何考えてんだよ!」
「田島のバカ!これでもし巣山となんか変に噂でも流れたら俺もう巣山と一緒にいられないじゃん!田島には花井がいるんだから、変な誤解呼ぶなよ!」
「沖?」
「はぁっ…」
「ホントごめん二人とも、田島にはよく言うから」
「なんだよ花井!花井が無くなったって言っ「田島あぁあぁぁっ!」
「沖…落ち着け、な?」
「うー…」
「俺は沖と一緒にいるよ」
「巣山…」


全力で田島の口を塞ぐ花井と、ちょっと拗ねた田島。
それから落ち込んだ沖と、それを宥める巣山。


「あ、このお菓子うめー」
「マジで?ちょーだい」
「はふ、はふ」
「ゆっくり食え三橋」
「う、うん!」


それから、あまり気にしないにしうらーぜ。


「…気にしようよ」
「うん、俺も思った」


水谷と浜田の呟きは、誰も聞いていなかった。



―――――
下が入ってすみません!
田島と巣山は、普通に手とか繋げそうです(笑)
…沖がわからない←



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