4月。春。
私のクラスで一番最初にやった事といえば席替え。
また担任の先生が変な先生で、なぜか一発目から出席番号はみんなばらばらになった。

それで私の隣の席になったのが坂田くん。


坂田くんとわたし。


くるくるの天然パーマに銀色の髪、いつもいちご牛乳を飲んでいて気だるそうに授業をうけている。それが坂田くん。
わたしたちの席は窓際の一番うしろの席で窓からはあたたかい春風がはいってくる最良の席。
先生の声が遠くにきこえる。あああったかいなあ…春だいすき。
「新学期早々睡眠学習?」
その声に目をひらくと、こっちを向いて笑う坂田くん。おお坂田くんに話しかけられた。ちょっとびっくり。
「あったかくてねーねむくなっちゃった」
「アァわかるわかる」
目を細めて笑う坂田くん。ああこの人はこうゆうふうに笑うんだなあ。うーんよくみるとイケメンだ。肌が女子なみに綺麗。うらやましいかぎり。うーん。
「これから1年間よろしくね」
「おー」
ああ春だなあ。青春だねえ。ひらひらと舞う桜の花びらを見つめながらぽつりとつぶやくと、また坂田くんは笑った。
坂田くん。坂田銀時。新しくできた友達。高校3年生。
「退屈しない高校3年が送りたいなー」
「俺がいる限り退屈させねェよ?」
にやりと笑う坂田くんに、どきり。すとんと心の中で何かが落ちる音がした。どきどきどきどき。鼓動がうるさい。視界はピンク色でそまっている。青春かあ。
「さくらが満開だね」
「そーだなァ」
あたたかさと春風と桜とピンクと坂田くんと、春
惑わされて、わたしは彼を好きになったみたいです。



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