×月×日 ゆき
赤とシロガネやまに篭って1週間。
今日も今日とて、アイツはやって来た。
「よぉ赤、ゴールド!久々だな!」
元気だったか?とコートの雪をはらいながら赤とゴールドに歩み寄ってきたのは、茶髪に深緑色の瞳を持つ、緑。
「……久々…って、2日振りじゃない…」
赤の言葉に緑が反論する。
「2日も、会ってなかったんだぞ!
大体、赤はともかくゴールドはシロガネーゼじゃないんだから、寒い山にずっと居させるのはどうかと思うぜ」
言いながら、緑はゴールドにビニール袋を渡した。
「サンキュー」
ビニール袋に入っていたのは、キズぐすりなどのどうぐとパンなどの食料。
ゴールドが頼んでいたものだ。
「ゴールドはきちんと生活習慣が身についてていいよなぁ。
赤は一人だと何も出来ねぇから」
「……………」
赤に突き落とされる緑の叫び声が、聞こえた気がした。
×月○日 ふぶき
すこぶる天気のシロガネやまに篭って2週間。
どうやらアイツは暇人らしい。
「なぁ、赤。そろそろ下山しろよ」
「…うるさいなぁ……」
「姉ちゃんも赤のこと待ってるんだからさー」
「………ゴールド、あっちに行こう。
向こうで修行しようか」
「無視かよ。なぁ、ゴールドからも言ってやってくれ!」
「……………」
リザードン、かえんほうしゃ。
高熱により雪が溶け水蒸気化して、白い煙りにまかれて緑は雪山を落ちて行った。
うわぁ雪だるまみてぇ。
×月△日 あられ
一寸先も見えない天気のシロガネやまに篭って3週間。
アイツは赤を怒らせた。
そろそろ赤も限界のようだ。
緑を見た瞬間にブラストバーン・ハイドロカノン・ハードプラント・ボルテッカーと究極技をくりだし………
「………何だコレ」
緑観察日記。
ゴールドの机の上にあったそのノートを、シルバーとクリスタルはそっと置きなおした。
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