「ただ、オンナノコが俺に合わないだけ。


お前とか、オトコノコと対等に並びたかっただけ。


そんなのただの気休めに過ぎないって分かってたけどさ」


ゴールドが“男の子”のまま居たかったのは、初めてライバルと言えるまで仲の良い関係を気づくことができたシルバーと、このまま揺るがない立場に居たかったからだ。


男女の間にできる力の差とか、意識の差とか、そういった微妙な壁ができてしまうのが怖かった。


しかし、さっきの一瞬でその願望は果たせなくなってしまった。


それに、今は大した力の差はないが、成長するにつれてその差は残酷に開いて行くに違いない。


ゴールドは身長は変わらないはずなのに少し長いシルバーの上着の袖を無意識に小さく握った。


「別に変らないだろ。お前が男でも女でもお前はお前だ」


シルバーはゴールドと同じ場所に視線を向けながら、性別なんてどうということもないと続けた。


「何を抱えてるかは知らんが、俺はお前が女だったことに幻滅なんかしない。


付き合い方を変えたりもしない。


お前が男だと思ってた時も、お前とクリスとで態度を変えていたつもりはないが」


「シルバー・・・」


シルバーはゴールドが次の言葉を繋ぐ前に立ちあがり、窓に足を掛けた。


「今日は帰る・・・・・・その、見た事は悪かった」


「あっ、服は・・・」


ゴールドに上着を着せたまま、ヤミカラスをボールから放ち、窓から飛び出した所でバランスを崩して庭の木に突っ込んだシルバーを見て、ゴールドは思わず吹き出した。


シルバーはあれで相当動揺しているらしかった。


ゴールドはその日から胸のかせが外れたように、努めて“男の子”になろうとはしなくなった。



End...

「たまかずら」五万打フリリクで戴きました!なにこれおいしい

やはりネ申の書かれる小説は違うぜ………。バイトの疲れが吹っ飛んだよ☆←タヒ

シルゴおいしいですモグモグ私赤金サイトですけどシルゴすきですよモグモグ

みんと様、ありがとうございました!







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