夕刻を過ぎたころ、風呂場で服を脱ぎ捨てたゴールドは、きつく縛って胸を潰しているサラシを解いた。


成長過程でこんな扱いをしているのにも関わらず、ゴールドの胸は形を崩すこともなく育っていた。


ゴールドはため息をひとつ吐いて、簡単にシャワーを浴びて脱衣所に戻った。


そこで着替えを持ってくるのを忘れたのに気付いたが、今日は母親が外出していて、このポケモン屋敷に自分だけしかいない。


服を持ってくるよう頼むに頼めず、どうせ自分ひとりだからとハンドタオルを肩に掛け、裸のままぺたぺたと裸足の足音を立てて自室に向かった。


ドアノブを回したところで、部屋の中に気配を感じたが、ポケモンがたくさん居るこの屋敷の中に自分以外の気配があって不思議な事はない。ゴールドは気にせずドアを開いた。


そこでカチ合う金と銀の瞳。


「「・・・・は」」


そして重なる声。


ゴールドはパズルのピースが嵌っていくように、今の状況を把握し始めた。


目の前に居るのは可愛げのない憎たらしい赤毛のライバルでありダチ公の、シルバー。


そして自分は今、風呂上がりで着替えを忘れ、全裸で部屋まで戻って来た。


そこまで考えて、血の気がサッと引いて行くのを感じた。


「えぇえええええ、なんっ、おまっ、バカ!!!!」


ゴールドはとりあえずシルバーを罵倒して、ドアを勢いよく閉めた。


バタン、と大きな音が屋敷に響く。ゴールドはドアノブを掴んだままその場にへたり込んだ。


一番知ってほしくないヤツに知られてしまった衝撃がゴールドを苛んだ。


ドアの向こうの気配は未だ消えず、きっとあの野郎向こう側で固まってやがるな、と以外に冷静に考えたりもした。











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