問題児な彼女
白石視点

「優奈ちゃん…ご機嫌斜めやったねぇ」
「いつものことやん。どうにかならんかっちゅー話や」

桜井の無愛想な態度にはほんまに手を焼かされるなあ。
もうすぐ地区予選も始まるし、部員一丸になりたいとこやのに、
どうしたもんやろか

「千歳、桜井のことな気にせんでええからな。いつもあんな調子やねん。」
「ああ、全然気にしとらんばい」
「にしても…桜井のことは少し考えなあかんなあ。これから地区予選も始まるし、この調子やとあかんで」
「桜井のあの性格がそう簡単に直るとは思えへんけどなあ。なー財前」
「さあ、知らないっす」
「お前…なんちゅー冷たい後輩や!」

ぎゃーぎゃーと謙也と財前の言い争いが始まってもうた。やかましいなあ。


「…さっきのマネージャーさん、桜井さんていうと?」
「ん?ああ、桜井優奈。一年生の頃からずっとマネージャーしてるんや」
「ほー。ま、急いでたみたいやし仕方なかね」

「え、急いでたって、桜井が…?」


千歳は桜井からもらった見取り図を持って、コートを見てくるといって部室を出て行った。
桜井、急いでたんや。なんか用事でもあったんかいな。ほなら言ってくれたらよかったんに。


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bkm
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