じりじろと全身に強力な視線が突き刺さってくる。
いやいやながらも、二ヶ月待てを強いていたお詫びにと、恥を忍んでセクシーランジェリーを身に纏った俺をシズちゃんはすぐにベッドに押し倒してきた。
淡いピンク色のブラジャーは、紐にふんだんにレースがあしらわれてる代わりにおっぱいを隠すべき布がない。というか、乳首しか隠れてない。隠れない上に、スケスケのシースルーときた。一応、ベストタイプのベビードールを着用しているけど、これもまたシースルーとふわふわのファー仕様で心もとない。

「手ぇどけろよ。見えねーだろうが」

「え……や、だ……」

興奮しきりのシズちゃんは胸の前で交差していた俺の腕をどかそうとする。
電気を消して欲しいと懇願したのに却下され、俺は裸以上に恥ずかしさ倍増の格好をどうにか隠そうとおっぱいを腕で、足は膝を閉じて抵抗していた。

「見せろ」

ぐいっと強引に両手首を掴まれて、頭の上で固定されると金髪が胸元にうずまった。

「あっ……や……ぁだ……んんっ!」

シズちゃんは布越しに乳首をちゅうちゅう吸い込んできた。怪力持ちのシズちゃんに敵うはずもなく腕の拘束をとろうともがいても、歯が立たない。それ以前に性別の差で勝てるわけがないんだけど。

「これ、やべーな。えろい」

そういって鼻息の荒くなったシズちゃんは顔をあげて、俺のおっぱいをまじまじと見てからまた口を近づける。今度は布と肌との間に舌を滑り込ませてきた。すでに勃ち上がっている乳首に舌を絡ませ、もう片方の乳首は透けた布越しに指でくりくりとつままれる。

「あんっ」

シズちゃんの舌によってブラは押し上げられ、布の隙間からぴょこんと左の乳首が顔を出した。よだれで濡れた乳首に空気が触れて冷たい。
両方のおっぱいを大きな手で鷲掴みにされて、形を変えるほどに揉まれる。指の腹で乳首をこねくり回されて気持ちいい。

「や……しずちゃ……」

じんわりと股の間に熱が集中してきたところに、シズちゃんの動きが止まった。

「?」

「……ところでよー……下はどうなってんだ?」

「っ!!」

さんざん胸を舐めしゃぶっていたシズちゃんが口から銀色の糸を垂らしながら目線を俺の下半身へ向ける。慌てて、膝を折り曲げて、上に跨るシズちゃんからは見えないようにガードした。
そうなんだ。極小のブラはこっちに比べたらさほど問題にならない。
だって、どんなに小さくても大事な部分である乳首は隠してくれているから。
たとえ、シースルーで透けていても布があるだけでまだマシだ。

総レースで出来たパンティは、正面から見たら普通の高級そうなパンティだ。
ただ、大事な部分にぽっかりと穴があいているだけで。
これはものすごくすーすーする。あそこのあそこにあるべき布がなくて、あそこが丸見えであきらかに変態仕様である。
そんなものを、いくら恋人だからって簡単に見せられるわけがない。
おっぱいを愛撫されて、されるがままに流されていたけど、電気が煌煌と照らしてる下で晒せるもんじゃない。ぐっと膝小僧に力を入れて、足と足の隙間を遮断する。

「別に、普通の下着だったよ?レースのやつで」

「……へー。なんで、足閉じんだよ」

見せるのを拒んだのがわかったのか、シズちゃんが膝に手を掛けてきた。

「で、で……んき……消さない?」

「消さねえ。手前んちみてーに間接照明とかねえから、消したら何も見えなくなるじゃねーか」

くっ。シズちゃんちに間接照明ごときをなんで買っておかなかった俺!
というか、見えなくていいんだよ。暗闇大歓迎だよ。

「む、ムードってだいじ……でしょ……。ねぇ、お願いだから電気……消、し、て?」

と、甘えた感じでおねだりしてみる。その間もシズちゃんは俺の脚を開かせようと膝にのせた手に力を入れてきた。やばい。

「んだよ、すげえ拒否るじゃねーか」

にやり、とシズちゃんは笑ってさらに力をいれる。
その顔に俺は瞬時に青ざめた。え……もしかして、どんな下着か知ってる!?
うそ、やだ!!俺は懇親の力を込めて抵抗する。

「ね……ねぇ、無理矢理開かせるとか、最低だよシズちゃん。せめて、せめて豆電球でいいから!!お願い!!こんな明るいとこじゃ……やっ……!」

すでに半泣き状態の俺は、シズちゃんの手を引き剥がそうと右手を伸ばす。
が、それも意味を成さずにぐぐぐ、と僅かに足が開きかけた。あきらめずに閉じようとすると、ふいにシズちゃんの力が抜けた。

「え?」

拍子抜けしていると、ぐいっと膝裏に手を差し込まれ、そのまま胸の方まで足を持ち上げられた。

「は……っ、なにす……っひゃんっ!!」

シズちゃんの舌が布のないそこへ当てられて……。

「う……そ……っ!やだ……や……あ、あ、!」

「焦れってーんだよ手前は」

それだけ言うと再び俺の足の間に唇をくっつけたシズちゃんは、ちゅぅちゅぅ、ちろちろ、と乳首にしたようにクリトリスに吸い付いて舌先で弄ぶ。
とろりと潤った愛液も、普段ならあるはずの布に吸収されることなくシーツに滴り落ちて染みを作った。
生き物のように動く舌先が割れ目をなぞって、秘部の奥まった場所まで侵してくる。

「あ、あ……ん、きもち……いっ……」

ねっとりとした快楽に意識が飲み込まれていく。
気づけば、シズちゃんの後頭部を押さえて、もっともっとと腰をくねらせていた。
見上げた先には蛍光灯が爛々と点いていたけど、そんなことはもうどうでもよくなって。久しぶりの直接的な刺激を享受することしか頭で考えられなかった。








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