「ねえねえ、ベクターと2人きりの時ってどんな風に呼ばれてるの？」
「王子にですか？うーん、いつも通りですよ。お前とかてめえとか、おい、とか。たまに名前を呼んでくれますけど。」
「なあんだ…あ、でもでも！ベクターの事は？ほら、よくあだ名で呼んで欲しい男の人って居るじゃない！」
「…そうなんですか？…私もいつも通り王子としか…でも、そう言えば王子と呼ぶのはやめろとよく言われますね。」
「それよ！1度呼んでみて見たら？」
「………と、言う事がありまして…。」
「ほぉ？それで？あろう事かこの俺様に向かってベクたんなんてほざきやがったわけだな？」
「お気に召しませんでしたか？なら、ベクちゃん…。」
「てめえ終いには殴るぞ。」
「王子だってミザエルさんの事をあだ名で呼ぶじゃないですか！それと一緒ですよ！」
「お前…尚悪ぃぞそれ…。」
「では私は何と呼んだら良いんですか！」
「もー王子で構わねえから…勘弁してくれ…。」