小ネタ | ナノ


「ねえ、ベクターとはやっぱり政略結婚だったの?」
「王子とですか?そうですよ。王子の12の誕生日の時に貢物として母国から私が。」
「わあ思ったより生々しい…。嫌じゃなかったの?」
「小鳥さん、ベクターの国は当時大国でしかもベクターは第一子でしたから、嫁げるのは名誉な事でしたのよ。」
「違いますよ離緒さん!やっぱりほら、好きな人とーとか、そういう!」
「それなら私は王子には一目惚れで、王子もとっても優しくて紳士的でしたし。…そういう意味では恵まれてましたね!」
「まあ素敵。一目惚れでしたの?」
「紳士的って?どんなだったの?」
「ええっと、どんなに政が忙しくても、毎日欠かさずお茶の時間を作って、単身嫁いで来た私をいつも気遣って下さったりとか…。」
「ベ、ベクターが?」
「私が寂しい時には眠るまで隣に居てくれたり、不安にならないよう毎日愛を囁いてくれたり…。」
「それ、本当にベクターですの?」
「え?どうしてですか?」
「確かに最初は良い人だったのは知ってるけど…ちょっと想像がつかないというか…。」
「ですわねぇ。」
「そうですか?今もそんなに変わりませんよ?」
「「えっ」」











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