01
「でか…。」
無事に再会した焔と樹理は、騎士団本部前にいた。
が、とにかくデカい。六階まであろうその建物は、入り口まで行くのにも時間がかかるであろう庭園もある。
そのあまりの巨大さに、焔は思わず声を零した。
「何突っ立っているんだ? 行くぞ。」
だが、ここで生活しているという当のエリカは、驚く焔を置いて、さっさと歩き出す。
焔も慌ててそれに着いていく。
「お城みたいね!」
樹理がそう言えば、エミが笑う。
「ふふふ…お城はまた別にあるんだよねー。そっちの方が大きいよ。今度見に行こ!」
「うん! 行きたい!」
きゃっきゃ楽しそうに話す自由奔放な樹理たち。完全に観光モードである。帰りたかったんじゃないのか。
そんな会話を続けているうちに、門の前に辿り着いた。
巨大な門に向かって、エリカが右手をかざす。すると、門がいとも簡単に開いた。
「ただいま戻りました。」
エリカがそう言って、先に建物の中に入っていく。その後にエミたちも着いていき、全員が入ったと同時に、門は自動で閉まった。
その時――