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人生は往々にしてままならないモノだ

様々なモノに恵まれた俺が言うんだから、間違いない。え、なんだいその正臣くんが俺を見る時みたいな蔑みきった目は。あはは、いやだなぁ。でも俺は、そんな君の顔も嫌いじゃないよ。本当人っていいよね。大好きだ!え、何か話したいなら早く話せって?短気だなぁ。最近キリキリしてるけどアレかい?更年期…うおっ、びびったぁ。やめてよ、それ俺のナイフじゃん。何時の間に持ってたのさ?ああ、洗濯物のポケットに入ってた?それは悪かったね。はい、返して。いやいやいやいや、返却時に俺の頭に刺す必要はないんだよ。え、知ってた?いや、君がそれを知ってるのには勿論気付いた上で止めてるんだけどね、俺は!

うん、だからね。
まぁそのぶっちゃけるとシズちゃんが俺の事好きみたいなんだ。え、夢だろうって?いや待ってよ、帰らないで。せめて話は最後まで聞こう?大体、これ給料払って聞いて貰ってる話だからね?いや別に金はいいんだ。重点はそこじゃなくって、だからぁ、シズちゃんになんて返事をすればいいのかって話だよ!

…え、その場ではなんて返事したかって?

……
………

「シズちゃんさぁ、頭オカシイんじゃない?あれだけの事をした俺に、よく好きだなんて言えるよねぇ。あ、もしかして自販機が頭にぶつかったとか?アハハ!ノーコンだとは思ってたけど、そこまでとはねぇ。ま、いいよ。君も仕事で疲れてるんだろ?特別に今日は聞かなかった事にしてあげるよ」いや待ってよ波江さん、なんで帰るの。
鞄まで持ってマジ帰りじゃん!

え、それで返事を迷う方がおかしい?なんで?てかホントに帰るとか嘘でしょ。ちょっと、波江さん!




臨也さんと波江さんの話/end