▼残すところあと2チーム。ナツたちが大鴉の尻尾に、挑発をされてから、次に出てくる予選通過二位。

エルザが身を引き締め、グレイやルーシィ、エルフマンが唾を飲み込む。そしてナツが口を閉ざしてから、会場に響き渡る司会の声


《まさか!まさかの…妖精の尻尾Bチームだぁ!!》

「なにぃいーーーーーーー!?!?」


それと共に姿を現した、見慣れた面々に、ナツが驚きのあまりに声を張り上げたのは言うまでもなかった

そして一同あまりにも衝撃的でわー!と腕を上げて、目ん玉をひん剥く位のびっくり顔で。

勿論、そのチームの登場には会場全体がざわざわとするほどだ。


「つーか!つーか!つーか!なんで母ちゃんまでいるんだよぉおお!?!?」

「洒落になんねーよ!!!」

「あははは!すんげぇ驚いてんなーお前ら!」


ラクサスの隣、塑琉奈が笑いながら此方に手を振るのに、ナツとグレイは更にびっくりでぎょえー!っと声をあげる。エルザは笑っている塑琉奈を見て逆に困惑。


▼「なな、何故塑琉奈がいるのだ…?私はてっきり出ないものかと…」

「ちょ、ちょっと…ねぇ?」

「コイツは自業自得だ、エルザ。」


あわあわと焦りながら、エルザが心配した顔持ちで塑琉奈へ歩み寄る。そして理由を渋る彼女に首を傾げる彼女。

すると塑琉奈が隣にいたラクサスにグイッと肩を寄せられて「あい…」っと震え声をするのに、余計に理由が分からなくて逆に困惑が増す一方だった。


▼「塑琉奈さーん!!!」

「んおっ?」

会場のとある一角、じっちゃんたちが横断幕を揺らしながら大きな声で此方を応援する声。

その中で、嬉しそうに塑琉奈に声を張り上げた人物。


「ひょえっ!?なんで初代いんだよ!?」

「待ってましたよー!塑琉奈さんの戦う姿を楽しみにしてますー!」


ひらひらーっと両手を振り、満面の笑顔でこっちに目を輝かせるメイビス。それを見て塑琉奈はひくっと引き吊り笑いをしながらチクショー…っと呟いた


「良かったなファンがいて」

「うるせぇよ」


それを見ていたラクサスがくっくっと肩を震わせて笑うのに、塑琉奈は逆にムスーッと頬を膨らませた。






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