▼その後、ジエンマがドーベンガルをけし掛ける。「ギルドの兵隊ごときが」っと口にしながら、ナツを見据える彼。


「どっ、けぇえええええ!!!!」


けれども、彼がけしかけたギルドで十番以内の強さを誇るドーベンガルが、直ぐ様ナツに倒されていくのを一同は唖然とする。

ゴロゴロと床に転がっていくドーベンガルを目で追い掛けてから、直ぐ様ナツに目を合わせるスティング


「マスター、ここは俺が「手を出すな」


次は俺が、とスティングが前に出るよりも先、大きな腕が目の前で止めるように出される。

そして自分に向かってくるナツを見据えながら、面白い…っと呟くその瞬間、ナツの拳がジエンマの腕と衝突する。


▼ドォンッと拳がぶつかる音、その衝撃音が辺りに響いていく。炎を拳に纏ったままのナツが織り成す爆風が二人を囲い込む。

それでも表情一つ変えず、食らってないと言わんばかりにジエンマはフンッと鼻を鳴らす。


「その程度か!」っと煽りと共に怒号だけでナツを吹っ飛ばすも、彼にはお構い無し。ビリビリ自分に当てられた震動を取っ払い、また直ぐにジエンマに向かっていく。

胸に一発、顔に一発、そして拳を振り上げてジエンマの動きを怯ませる。そのままナツはジエンマの体に向かって拳を次々と振りかぶった。

その光景に、一同目を離せられない


「(なんでアンタが、そこまでするんだよ…!?)」


そしてスティングがその光景を、食いるように見つめ、目をかっ開く

瞬間、ナツの拳から発せられたバチバチと迸る電撃。それにより一気に周りが光の輝きで目が眩んだ。

そのまま燃え盛る炎と電撃が交わるのを目に、眩しさで瞼を閉じた時

耳に響いたのは「雷炎竜の撃鉄」というナツの叫び声と、ゴウゴウと轟く衝撃音だった。







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