▼くそっ…と頭に乗った破片をブンブン首を振って落とし、ガラガラ、崩れ落ちる瓦礫たちの中で、ゆっくりと立ち上がる。

ナツは叩き付けられたダメージに小さく息切れを落とし、未だに何かに捕まれてる足首を見やれば、そこには見覚えのあるベルトたちが絡み付いていて…。

同時に、またそのベルトにグオンッと体を引っ張られ、ナツはギリィっと歯を食い縛る。


「邪、魔っ、だぁあ!!!」


同じようにさせっかぁあ!!!そうナツが叫び、次に地面に叩き付けられる瞬間、ゴォッと自身の足に炎を纏い、パチパチ、絡み付いたベルトを燃やす

そして、自由となった足で再びダンッと地面に着地すれば


「ナツ…クンクン…」

「メェーン…、いい香りだ…」


ギルドまで後少し。その道の目の前に、雷を放電させながら腕を組むラクサスと、右手を構えながら佇んでるナナシが、背中合わせに立ちはだかっていた。






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