▼「ななな、なんだこれは…!?」
俺はこんなの知らんぞ…!?っとワナワナ肩を震わせ、リサーナから雑誌を手に取る。そして、パラパラと捲ればグレイ、リオンと知っている顔触れが次々と出てくる。 しかも全部半裸。
いやなぜ半裸なんだ…?くそ、どいつもコイツも筋肉割れている…悔しい…っじゃなくて、こんなお誘い俺にはなかったぞ?!どういうことだ?!
驚きを隠せないナナシ。それに「やっぱり知らなかったんだ」っと苦笑いするリサーナと、それを見てミラがにっこり笑った
「だってナナシ、仕事に行ってたから代わりに断っといたの」
「ミラ!?!?!?」
「えへへ、ごめんね」
「ミラ姉の仕業かー!」
ミラが悪びれもなくにっこり笑い、謝罪を述べるのにナナシは驚き顔のまま彼女を見やる。リサーナはそれに納得した様子で。
そしてナナシの隣、彼の様子を見たラクサスは小さく「ざまぁねぇな」とクックッ笑いながら呟いた。
▼「ふっ…ラクサス、お前なんか出てさえいないじゃないか。俺に言える立場じゃないぞ」
「あ?断ったんだよ。てめぇと一緒にすんな」
「むううううう…!!!」
流石にちょっとムッと来たので、雑誌に載ってないこといい事に、少し勝ち誇ってラクサスに言ってやる。すると案の定、ラクサスらしい答えが返ってくる
くそう!どうせそうだと思ったさ!
ハッと鼻を鳴らし、隣でこれでもか、っと俺を見下ろし笑うラクサスにあまりの悔しさに唸り声しか出ない。
お前なんか母さんにゴリラで認識されているくせに。ゴリラめ…ゴリラのくせに生意気だ。
「…誰がゴリラだ?あ?」
「すまん、声に出てっ痛い痛い痛いすまん、すまなかった」
どうやら声に出ていたらしく、ギリギリギリギリとラクサスに頭を力強く握られ、俺は痛みのあまりに涙目になった。
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